さて、いまさら言うまでもなく、日本のRPG事情はお寒い状況にある。RPGの発 行数は減り、それ以上に、RPGを取り扱う店の数は激減している。こういう状 況にあると、私としては不本意だが、Sword Worldが開拓した(と言って良いと 思うが)、文庫本というルールブックの形態はありがたいと言えるかも知れな い。
だが、何かをありがたがるというのは後ろ向きの姿勢だ。この、お寒い状況の なかで、どうすればRPGを遊び続けるかを、もっと前向きに考えてみよう。そ うそう、もちろん皆さんの中には「私はSword Worldが有れば(いや、べつに他 のRPGの名前をここに入れても良いのだが)、もう十分!」と考えている人もい るだろう。だが、それこそはもっとも忌むべき、後ろ向きの姿勢である。そん なものに縛られていても、RPGの普及には何の役にも立たない。
では、どうするべきなのか? 答えは簡単だ。視野を広く持てば言い。なにしろ、 現在はインターネット(特にWorld Wide Web)の発達により、様々な情報を容易 に得られるようになっているのだから。
例えば、様々なオリジナルRPGが日本語で読める。しかし、それでは全くもっ てWorld Wideではないのだが。例えば、古谷さんのページが良い出発点になる だろう。そのページのURL等は、読者の皆さんへの宿題とする。その程度の積 極性位は持ってもらいたいからだ。
World Wideという視点で考えれば、当然海外RPGに目を向けることになる。も ちろん、英語で書かれた素晴らしいオリジナルRPGもあるのだが、とりあえず は商用のRPGの方が情報がふんだんにあるだろう。
さて、海外RPG(とは言っても英語で書かれた物が主になるだろう)というと、 どうしても引いてしまう人がいる。なぜか? 彼らの言う理由は簡単である。つ まり、「ワターシ、エイゴ、ワッカーリマセーン」というわけだ。何をねぼけ ているのだろう? その辺のコンベンションあたりでは、GMは日本人のはずだ。 例え、用意してあるRPGが海外物だとしても、セッションは日本語で行なわれ るはずだ。もちろん、セッション中の質疑応答も日本語で行なわれる。つまり、 「ワターシ、エイゴ、ワッカーリマセーン」というのは、そのセッションに参 加しない理由にはならないのだ。早い話、新しいRPGをやるのと実質的には何 の違いも無いのだ。
と、書いたところでふと気づいたのだが、もしかして皆さんは新しいRPGを遊 びたいとは思っていないのだろうか? だとしたら、問題の根は私が思っている よりも深いことになる。固執は何も産みはしないのだ。
さて、次回はGSP(Gag Shift Phenomena)について書いてみようと思う。そうそ う、この記事に対するご意見などは、skoba@hamal.freemail.ne.jpまでお寄せ いただきたい。返信するかどうかは分からないが、参考にはさせていただく。