プレイヤーの技量

RPGにおけるプレイヤーの技量に関しての話題として、「プレイヤーの技量 を上げるための努力をするべきか、あるいはそんなことをする必要は無いのか」 というものが有る。

なるほど、RPGはプレイヤーの技量に関わらず、それぞれのプレイヤーなり に楽しめる遊びである。特に一定のサークルにおいて、そのメンバーの技量が ほぼ同程度であるならば問題は何も発生しないだろう。

しかし、例えばコンベンションにおいて、高い技量を持った人が、低い技 量を持った人々の集まるテーブルに入ってしまったとしよう。その場合、その 高い技量を持った人にとってはまさしく悲劇となる。また、低い技量を持った 人々に取っては、高い技量を持った人の存在が邪魔になるかもしれない。

このような問題は、一般には「プレイ・スタイルが違う」と表現されてい るようである。

なるほど。確かにRPGにおいてもいくつかのプレイ・スタイルが有る。だが、 プレイ・スタイルの違いであるならば、高い技量を持つ人にとってはさして問 題とならない (当初は戸惑うかもしれないが)。なぜなら、高い技量を持つ人 は、少なくともいくつかのプレイ・スタイルを知っており、あるいは推測でき るため、慣れていないプレイ・スタイルにぶつかったとしても、多少のストレ スを感じる程度ですむのだ (いや、訂正しよう。「すむらしい」)。

話がずれてしまった...ともかく、最初に書いたような問題が長い間言われ ており、少なくとも高い技量を持つ人々の間では「プレイヤーも技量を高める 努力するするべきであり、またその価値が有る」ということは常識のようになっ ている。しかし本当にそうだろうか? 何か具体的な例を上げて、他のプレイ ヤーを説得できるのだろうか? 私は、あまりそういう話を見たことが無い。 これは、私自身の見聞の狭さによるものと思うが、悪い言い方をすれば、高い 技量を持つプレイヤー達が、その努力を怠ってきたということになる。

そこで、私が分不相応にも、それに挑戦しようと思う。技量の高いプレイ ヤーの皆さんが、これを見たならば、ぜひ「どこどこに含まれている間違いを 訂正すべし」ということをメールでお教え頂きたい。skoba@hamal.freemail.ne.jp


では始めよう

「技量を高める努力をするべきである」という話をするための切口はいく つか有ると思うが、ここでは「楽しいRPG (プレイ、セッション)を行なうため には?」という問題を始点において、そのために必要なことなどを考えるとか ら始めたいと思う。なお「楽しい」とは言っても「ダベる」楽しさはどっかに 置いといて、純粋に「プレイ」における楽しさを対象として考える。

まず、「楽しいプレイ (セッション)」 をもたらすものは何だろうか? 1 つには、まず「盛り上がったプレイ(セッション)」が有るだろう。そのほか、 「素晴しいシナリオ」というものも有るが、これはプレイ (セッション) 以前 (というか以外かな)の問題がかなり有りそうなのでここでは考慮の対象外とす る。


「盛り上がったプレイ(セッション)」


1つめ

では、「盛り上がったプレイ(セッション)」とは、どういうものだろうか? あるいは、何が「盛り上がったプレイ(セッション)」をもたらすだろうか?

1つには「PCに活気があったプレイ (セッション)」 が有るだろう。では 「PCに活気があったプレイ (セッション)」とは何によってもたらされるか? それは、「PCの積極的な行動」によってもたらされるはずである。

それでは、「PCの積極的な行動」は何によってもたらされるか? 「全員のPCが活躍できる(見せ場がある)プレイ(セッショ ン)」なんかはどうだろうか。

あるいは、別に「自分のPCの能力を生かせるプレイヤー」ということが有 るかもしれない。おお、これはプレイヤーの技量に直接関連しそうなものだな。

「自分のPCの能力を理解していること」

だけど、これは「システムを理解していること」というのが必要になるし、 「ワールドを理解していること」というのも必要になるだろう。あるいはシス テムを知った上で「自分のPCの役どころを理解している」ということも有るだ ろうな。これらもプレイヤーの技量に直接関連しそうだから追加しておこう。

「システムを理解していること」
「ワールドを理解していること」
「自分のPCの役どころを理解してこと」


2つめ

ほかに「盛り上がったプレイ(セッション)」をもたらす要素はないだろう か?

「劇的なプレイ(セッション)」というのはどうだろうか? 「劇的」とい う場合、おそらくシナリオ上の問題も多そうだが、そっちの問題はとりあえず 置いておく。なぜならここでは「プレイヤーの技量」を問題にしているからだ。

さて、では「劇的なプレイ(セッション)」は何によってもたらされるだ ろう? 「PCの劇的な行動やセリフ」ということはないだろうか? では「PCの 劇的な行動やセリフ」は、何によってもたらされるか? 「劇的な行勧(セリ フ)に気を回す余裕の有るプレイ(セッション)」と言えるだろう。

では、「劇的な行勧(セリフ)に気を回す余裕の有るプレイ(セッション)」 は何によってもたらされるか? 「4つめ」に挙げた2 つはかなり関係しそうだな。

もう一つ。いかに「劇的な」あるいは単に「かっこいい」と言っても言い と思うが、そういう「行動やセリフのストック」がどれだけ有るのかというこ とも大きな要因だろう。

おっと、ここでプレイヤーの技量に直接関連しそうなものが1つ得られた。

「劇的な (かっこいい) 行動やセリフのストック」


3つめ

ほかにも「盛り上がったプレイ(セッション)」をもたらす要素が有る。

「全員のPCが活躍できる(見せ場がある)プレイ(セッション)」とい うのはどうだろうか? おそらくこれは、上のほうで書いた「PCの積極的な行 動」をもたらすものとも言えるだろう。


その1

では「全員のPCが活躍できる(見せ場がある)プレイ(セッション)」 は、何によってもたらされるか?

「互いに振り合うプレイ」というのはどうだろう? これは、「ここの場面 では他のプレイヤーのPCが活躍できるはずだ」というような理由で、振ること になるだろう。つまり、「他のプレイヤーのPCの能力を理解していること」と か「他のプレイヤーのPCの役どころを理解していること」ということになりそ うだ。これもこれらもプレイヤーの技量に直接関連しそうだ。

「他のプレイヤーのPCの能力を理解していること」
「他のプレイヤーのPCの役どころを理解していること」


その2

他に「全員のPCが活躍できる(見せ場がある)プレイ(セッション)」 をもたらすものは何かないか?

たぶん、1つめで挙げた、「自分のPCの能力を理解 していること」とか「自分のPCの役どころを理解してこと」あたりがあるだろ うな。あとは、それに加えて (いや、同じことを言っているのかもしれないが)、 「自分のPCを魅力を引き出せるプレイヤー」ということが言えるかもしれな い。

「自分のPCを魅力を引き出せるプレイヤー」は、これはおそらく「劇的な (かっこいい) 行動やセリフのストック」によっ てもたらされるということになるのだろう。


4つめ


その1

まだほかにも「盛り上がったプレイ(セッション)」をもたらす要素が有る ぞ。例えば「ジャマの入らないプレイ」というのはどうだろう。まぁジャマと 言っても、外界の環境という面についてはプレイヤーの技量に関係なさそうだ。 すると、GSPあたりが問題となるだろう。つまり、 「プレイに集中できるかどうか」というあたりだろう。これもプレイヤーの技 量に関係しそうだ。

「プレイに集中できるかどうか」


その2

あるいは、「スムースなプレイ」というのも、「盛り上がったプレイ(セッ ション)」をもたらす要素だろう。まぁ、これは「ジャマの入らないプレイ」 がもたらすものとも言えるが。

では「ジャマの入らないプレイ」以外に、「スムースなプレイ」をもたら す要因はなにか無いだろうか?

あるぞ。「シナリオの先を読んだプレイ」というのはどうだろうか? シナ リオの先を読めれば、自分のPCの行動を考える余裕も生まれるし、他のプレイ ヤーのPCにどうやって振るかを考える余裕も生まれる。これは結構重要そうだ。

「シナリオの先を読めるかどうか」


ちょいとまとめてみよう

ここいらで、これまでに挙がった、プレイヤーの技量に関係しそうな要素 をまとめてみよう。

他にも有るかもしれないが、とりあえず9個、挙がっている。

これらの技量というか技量の要素を成長させれば、これらの要素が、上で これらを得るために考えた順番の逆の方向で影響し、「楽しいRPG (プレイ、 セッション)」が行なえるようになるはずということになる。

そうそう、システムに関連しそうなことがらとか、ロールプレイに関連し そうなことでは、「同一システムで同一プレイヤーでの、継続したセッション」 が必要に思われるかもしれなが、かならずしもそうではない。それらは、「… を理解していること」という言葉で終っているが、むしろ「…を即座に理解で きること」という言葉のほうがより適切かもしれない。なぜなら、うまいプレ イヤーって、新しいプレイヤーや新しいシステムや新しい世界にもすぐ馴染む みたいだから。

でも、上に挙げた要素って、見直してみると、そんなに特別なことじゃな いよなぁ。例えば将棋や囲碁なんかでも同じような感じになりそう。

んと、対応表?を付けてみましょう。
RPGについて 従来のゲームについて
システムを理解していること ルールを理解していること
ワールドを理解していること これは従来のゲームだと上に入っちゃう? あるいはプレイヤーの目的を理解していることかな?
PCの能力を理解していること どんな手が可能なのかを理解していること (駒の動きなど...かな?)
役どころを理解してこと 何をしたいのかを理解していること (それぞれの手の意味など...かな?)
行動やセリフのストック 定石などのストック
プレイに集中 プレイに集中
先を読めるかどうか 先を読めるかどうか

いくつか、まとめて書けそうなものはまとめて書いちゃいました。けど、 従来のゲームでの上達とRPGにおける上達の要素って、同じようなもんだった んですね。

あぁ、そうそう。あと、これは特に根拠などは挙げられませんが、「自分 のプレイを反省 できるかどうか」ってのも有りそうな気がします。「反省」っ てのはちょっと言葉が適切ではないかもしれませんけど。

まぁ、確かにRPGってのはプレイヤーの技量なりに楽しめる遊びだと思いま す。おまけに例えば技量の低いプレイヤーが、技量が高いプレイヤーのプレイ を見たとしても、それを「うまいプレイ」と理解できるかどうか、あるいはそ う感じるかどうかは分かりません。「プレイ・スタイルの違い」という言葉で 逃げられるからです。でも、それは「プレイ・スタイル」という言葉を誤解し ていると言えるでしょう。では「プレイ・スタイル」って何なのか...という 話は、また別のところでします。

んー、とりあえず、このあたりで終りにしますね。