RPGのWorldについて考える

RPGの世界には、どんな世界が有るのか?

まぁ、言うまでもなくRPGの主流はファンタジーなわけだ。 とは言っても、ファンタジーと言ってもいろいろある。 さらに、RPGにはもっとほかの背景世界を持つものも多い。

そこで、ここではRPGの背景世界の分類についてちょっと考えてみたい。 これは結局はジャンルという話になると思うんだけどね。

これまでのところ、よく言われるRPGのジャンルというものは だいたい次のようになると思う。

もちろん、ここに挙げたジャンルに含まれない、もしくは 含めるのが難しいRPGの世界も有ると思う。 ただ、あくまで、ここに挙げたのは、よく言われている(と私が考える)ジャンルに すぎない。

とくに最近多いように感じるのが、 ここに挙げたものでは複数のジャンルに属すると 考えられるものだ。例えばシャドーランなんかがそうだ。

なんにせよ、上に挙げたジャンルってのは、経験的な名称であり、カテゴリーだ。 しかし、RPGの世界では複合ジャンルのように上記のジャンルでは扱いにくい 世界を持つものも有る(有るというか多いというか...)。

まぁ、もともとジャンルという考えかた自体が、 一種のテンプレートというかアーキタイプというかステレオタイプを 提供するものなんだけどね。

で、多少は (多分にかもしれない)、私が汎用シナリオなんてことを考えてる ことも関係するだけど、ジャンルの考えをもうちょっと拡張して、 世界記述のコードなんてのがまとめられたら、便利かなぁなんて思ってるわけです。

そんなわけで、上に挙げたジャンルのそれぞれについてどういう要素が有るのか、 なんてことを考えてみたいと思います。

まずは、ファンタジーについて

まず、ファンタジーについて考えてみます。 以下において"[]"の中は、最初に名称、次にその質とか下位分類みたいなもの、 そして3つめがその量みたいなものを書くようになっています。

これを表にしてみます。なお表中の"--"というのは、不明もしくは不問である ことを示します。"??"は、何と言ったら良いかわからないことを表わします。

ファンタジー 正統ファンタジー ライト・ファンタジー ハイ・ファンタジー
時代過去 : かなり昔
(中世的)
過去 : かなり昔
(中世的)
過去 : かなり昔
(中世的)
過去 : かなり昔
(中世的)
舞台の広さ: : : :
人類以外の知性体亜人間 : --
モンスター: --
亜人間 : --
モンスター: --
亜人間 :多種
モンスター:多種
--
超越的存在精霊/魔物 : 精霊/魔物 : 精霊/魔物 :
: 明確
--
肉体能力の拡張魔法 : -- 魔法 : -- 魔法 : 強力/多 魔法 :
PCの行為の影響-- -- ?? : --
対立構造-- -- 善悪 : 単純/明確 --

次にSF

じゃ、これをまとめてみましょうか。

SF スペース・オペラ サイバー・パンク スチーム・パンク ポスト・ホロコースト ロボット大戦
時代未来 : -- 未来 : 未来 : 過去 : 未来 : 未来 :
舞台の広さ-- 星系 : とりあえず広い : : : -- : --
人類以外の知性体異星人 : -- 異星人 : -- A.I. : -- : -- -- : -- -- : --
超越的存在 ?? : -- ?? : A.I. : -- : -- -- : -- -- : --
肉体能力の拡張科学技術 : -- 科学技術 : 科学技術 :
コンピューターネットワーク :
科学技術 : 中から小 科学技術 : 科学技術 : 中から大
PCの行為の影響-- ?? : ?? : ?? : ?? : ?? :
対立構造-- ?? : 複雑/不明確 ?? : 複雑/不明確 ?? : 複雑/不明確 生死 : 単純/明確 ?? : 複雑/不明確

ほんでホラー

んじゃ、これも表にしてみましょう。

ホラー
時代-- : --
舞台の広さ-- : --
人類以外の知性体幽霊 :
モンスター :
超越的存在-- : --
肉体能力の拡張魔法/奇跡 :
PCの行為の影響?? : どっちかと言えば大?
対立構造?? : 明確

そのほか

そのほか、探偵物っては、PCの職業選択の幅の広さの問題だよね。

現代物ってのは、時代の話だし。

不思議の国のアリスなんかは、世界の論理性だよね。 魔法や奇跡ってのは世界の論理性からみるとどうなんだろ? その世界ではまぁ問題無いのかなぁ? だいたいワープとかタイムトラベルも世界の論理性から言うと、現時点では かなり怪しい話になるしなぁ。

とりあえずのまとめ

とりあえず、これまでにでてきた要素をまとめてみますね。 これまで上に上げたものの他に、基本的というか原則的な雰囲気ってのも考えられ ます。これも含めるべきかもしれないので、書いておきますね。 あぁ、そうそう、それに加えてPCの肉体的な強さってのも考えに入れたほうが 良いかなぁ。

なお、以下の"()"にある各項目に加えて "--" とか "??" なんてのも ありますからね。

  1. 世界の論理性 (?? : 強/中/弱)
  2. 世界の雰囲気 (?? : 明/並/暗)
  3. 時代 (過去/未来 : 遠/近い、ほとんど今)
  4. 舞台の広さ (国/星系 : 広/中/狭)
  5. PCの職業選択の幅 (冒険者/探偵 : 広/中/狭)
  6. 人間以外の知性体 (亜人間/モンスター/異星人/AI/幽霊 : 多/少)
  7. 超越的存在 (精霊/魔物/神/AI : 多/少/影響が明確/影響が不明確)
  8. 肉体能力の強さ (?? : 強/中/弱)
  9. 肉体能力の拡張 (魔法/奇跡/科学技術/コンピューターネットワーク : 強力/貧弱/多/稀)
  10. PCの行為の影響 (?? : 大/中/小)
  11. 対立構造 (善悪 : 明確/不明確/単純/複雑)

とりあえず10個の、んーと、軸がこれで挙げられたわけです。

おそらく、もっと加えなければならないものもあるでしょう。 例えば、PCが使える道具の種類も (具体的なものというよりも、 道具のカテゴリーの種類)、ファンタジーとSFではかなり違うような気がしますし。

あるいは、統合するべき項目もあると思います。 例えば、「肉体能力の強さ」 と、「肉体能力の拡張」 なんてのは まとめた方が良いかもしれません。

また、項目の意味が曖昧なものも有りますしね。 例えば、「舞台の広さ」ってのはそのRPGの世界で設定されている世界の広さと 考えるべきなのか、それともPCが1回のセッションで移動する範囲と考えるのか、 1回のキャンペーンで移動する範囲と考えるのかなどなどというような 複数の解釈がありますから。

またそもそも、ここには挙げてあるけど、さして重要でないものもあるかも しれませんせい、ここには挙げてないけど非常に重要なものもあるかもしれません。

とは言え、まぁ、暫定的にですが、世界記述というか 世界を解説するためのというか、とりあえずこんな10個の軸を提案しておきます。 ぜひご意見をお寄せください。