ここでは、イニシアチブの決定方法を変更し、また1ラウンドの長さを 決定しておきます。
ルール・ブックではイニシアチブは 単に 1D の結果で決定しますが、 ここでは、運動力 + 知覚力 + 2D で決定するとします (pp. 300 あたり)。
また1ラウンドは 1分とします。
モンスター・メーカーRPGにおいては、戦士と魔術士には越えがたい 壁があります。 このハウス・ルールにおいては、その壁を低くしようというものです。 ただし、変更点は多くありません。
なお、現時点においては、戦士と魔術士のバランスが悪い可能性が 有ります。 テストされた方は、ぜひレポートを送っていただけるようお願いします。 skoba@cs.inf.shizuoka.ac.jp
基本的にルールブックに記載されている戦士の作成の場合と同様です。 ただし、魔法に関する数値を決定しておきます。
魔術士の場合と同様、魔法の打撃力は精神力を元にして決定します。 ただし、ルール・ブックにおいてはその値は「対応する能力値 + 1D」と なっていますが、 ここでは対応する能力値のみでとして求めます。
次にMPですが、これは、精神力と等しいとします。
さらに、魔術士とは異なり、キャラクター・メイキング時から 知っている呪文は無いものとします。 あるいは、決め技を取らないのであれば、2つまで呪文を取って構いません。 ただし、呪文を取る場合でも成功の目標値が 9 以下のものしか 取ってはいけません。
剣技、射技の打撃力を、戦士の場合と同様の処理により決定します。 ただし、ルール・ブックにおいてはそれらの値は「対応する能力値 + 1D」と なっていますが、 ここでは対応する能力値のみで求めます。
なお、魔術士には決め技が無いことに変更は有りません。 ただし、以下の2つの条件を両方とも満す場合には、決め技を持ってもかまいません。
なお、魔術士になるための条件である「知覚力と精神力が ともに 8 以上 なければ魔術士にはなれない」という条件は、無視します。
とりあえず、今のところありません。
さて、このハウス・ルールでは、魔法使いも決め技を取れることにしてあります。 しかし、戦士の決め技とは処理を少し変えておきます。
つまり、戦士における決め技とは異なり、「相手の耐性を0としてダメージを 与える」のではなく、相手の耐性を1/2 (端数切り上げ)としてダメージを 与えることとします。
新たに呪文を覚える場合は、魔術士の「呪文の研究」に従って 処理を行ないます。ただし、この場合も、成功の目標値が 9 以下の魔法しか 取ることはできないものとします。
また、決め技を取るためには、 運動力 (剣技の場合)、 体力 (格闘技の場合)、知覚力 (射技の場合)を用いて、 「呪文の研究」と同様に判定を行なうことにより、 それぞれの場合の決め技を取ることができます。 ただし、この場合、訓練を始めてから修得までに時間がかかります。 最低でも1週間は連続して充分に時間が取れる環境でなければ、 決め技の修得はできません。
魔術力および魔術の打撃力の成長に関しては、 対応能力の値 - 2 以下を出せば成長が可能とします。 またMPの成長に関しては、2D + 2 によって判定を行なうものとします。
新たに呪文を覚える場合は、魔術士の「呪文の研究」に従って 処理を行ないます。 新たに呪文を覚える場合には、仮にキャラクター・メイキング時に 何らかの決め技を持っていたとしても、 成功の目標値に関する制限は有りません。
また、決め技を取るためには、 運動力 (剣技の場合)、 体力 (格闘技の場合)、知覚力 (射技の場合)を用いて、 「呪文の研究」と同様に判定を行なうことにより、 それぞれの場合の決め技を取ることができます。 ただし、この場合、訓練を始めてから修得までに時間がかかります。 最低でも2週間は連続して充分に時間が取れる環境でなければ、 決め技の修得はできません。
武術および武術の打撃力の成長に関しては、 対応能力の値 - 2 以下を出せば成長が可能とします。
ここでは、モンスター・メーカーRPGを使って、 ダーク・ファンタジー・ヒーロー的なRPGを行なうためのハウス・ルールを 述べます。
なお、現時点においては、ダーク・ヒーローとして行動することを 支援するような部分が有りませんし、 いろいろと問題が有るものと思います。 テストされた方は、ぜひレポートを送っていただけるようお願いします。 skoba@cs.inf.shizuoka.ac.jp
ダーク・ヒーローという言葉を聞いたことのない人もいるかも しれません。そこで大雑把にヒーローの分類を行なっておきたいと思います。
ダーク・ヒーロー | ストリート・ヒーロー | スーパー・ヒーロー |
---|---|---|
行動の目的 | ||
主に復讐 | 正義のため | 正義のため |
行動の理由 | ||
恋人・親・親友(A)が殺された。 騙され・操られ (A)を殺した。 (A)が誘拐・ら致された。 自分や(A)の名誉を汚された。 (A)を死に追いやった。 などなどに対する復讐 |
自分達の生活を守るため | 相手が悪であるから |
敵 | ||
特定の組織 (秘密結社、犯罪結社)、 特定の貴族、 特定のモンスター、 その他特定の個人 など復讐の対象のみ |
自分の属する社会に敵対する悪一般 | 悪一般 |
行動の規範 | ||
敵を殺すことをいとわない | 敵を殺すのは避けたいが、必要とあれば殺す | 敵を極力殺さない |
服装 | ||
地味な色の服 | どっちの場合も有るかな | 派手な色の服 |
能力 | ||
特殊能力は持っていたとしても少数であり、 かつそれほど強力ではない | 特殊能力は持っていたとしても少数であり、 かつそれほど強力ではない | 数は少くとも強力 |
なお、一般のライト・ファンタジーにおけるヒーローは、 ストリート・ヒーローとスーパー・ヒーローの中間のものと 考えれば良いと思います。
モンスター・メーカーRPGではなく、 またライト・ファンタジーRPGでもないことを強調するため、 以下のような口上をプレイヤーに述べることを勧める。
世界を、国を救うヒーロー達がいた。 だがその陰に、敵に立ち向う人々がいた。 彼等は、世界を救わない。彼等は、国を救わない。
だが、彼等は人々から信頼されている。彼等は敵を打ち砕くから。 彼等は人々から恐れられる。彼等は許さないから。
しかし、誰も、彼等の本当の姿を知らなかった。 彼等の心に渦まく悲しみと憎しみを。
彼等は世界や国を救わない。 彼等はただ、敵の手にかかった恋人や親、親友のために、 敵に復讐を果たすだけだから。 あの悲劇を繰り返したくないだけだから。 そして、敵の手掛かりを求めて闘い続けるだけだから。
この設定において、PCは全て基本的には戦士です。 ただし、先にしめしたような形で、 魔法の使用も可能とします。
また、プロフィールに関して、別に変更を加えます。 「好きなもの、嫌いなもの、苦手なもの」は設定しなくて構いません。 むしろ設定しないほうが良いかもしれません。
「相手の耐性を0としてダメージを与える」のではなく、 相手の耐性を1/2 (端数切り上げ)としてダメージを与えることとします。
成長も原則敵には先にしめしたものに準拠しますが、 いくつか変更が有ります。
まず、10の質問に変更を加えます。
1. | A. とにかく(シナリオの)使命を達成できた | 50 点 |
B. 使命は達成できなかったが、できる限りのことはした | 0 点 | |
C. あざやかに使命を達成できた | 50 点 | |
2. | 渋い行動をとることができた | 20 点 |
3. | 誰かから感謝された | 20 点 |
4. | あなたの活躍で世界が救われた | 20 点 |
5. | 誰かの不幸、困難をとりのぞくことができた。 あるいはそれらを回避することができた。 | 20 点 |
6. | A. あなたの行動で誰かを不幸にしてしまった | -10 点 |
B. あなたの行動で罪のない誰かを傷つけてしまった | -10 点 | |
C. 自分もしくは自分の友人などにおきた事件と同じような 事件を防げなかった | -50 点 | |
7. | 信頼している誰かを裏切って (裏切られて) しまった | -10 点 |
8. | 宿敵やその腹心の部下を倒した | 100 点 |
9. | 明らかにまわり (人、使命そのもの) に影響を与えるような 行動をしたプレイヤーに、GMの採点としてボーナスを与える | 10 〜 50 点 |
10. | キャラクターに満足のいく行動をとらせることができた。 まわりの人やGMとも話し合って、自己採点でボーナスを与える | 10 〜 20 点 |
キャラクターの成長は、武術、魔術ともに対応する能力の値の - 2 を 出せば成長が可能とします。
HPおよびMPに関しては、常に 2D + 2 によって判定を行なうものとします。
新たな呪文の取得や決め技の修得は非常に困難であり、 師匠について充分に訓練をつまなければ不可能であるとします。 仮に師匠についた場合であっても、だいたいにおいて1ヶ月程度、 充分な時間が必要になるものとします。
これ以外の点については、先にしめしたものに 従って処理を行なってください。