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何回も書きましたが、このΣシステムは汎用RPGシステムです。 ですから、実際にこのΣで遊ぶ場合には、この基本システムのほかに、 ワールドに関する情報や様々な物品のデータ、さらに追加ルール等をそろえた サプリメントが必要となります。
なお、このΣは「汎用システム」であるということを念頭において 作成したため、簡略なルールを採用しているとは言いつつも、 難しいところもあるかと思います。 たとえば、行為の成功判定に関する部分は、本当は非常に単純なのですが、 様々な状況にあわせて、それぞれの場合にはどのように考えるかの注意が 何種類も書いてあるため、一見難しく思えてしまうかもしれません。 あるいは、私の書き方が悪いために複雑に見えてしまう部分もあるかもしれません。
また、魔法なんかは私の好みで無茶苦茶複雑に見えるようになってしまっています。 また魔法らしい神秘性のかけらもありません^^; まぁ、魔法のシステムは、ForeRunnerを参考にしてもらえばかなり理解できると 思います。 あるいはGMがMursylarmのように設定してしまってもいいでしょう。 つまり、この基本システムで紹介されている魔法ルールは、 私が提案しているものであって、使用を義務づけるようなものではないと考えて 下さって結構です。
自分で言うのもなんですが、このΣは簡略なシステムだと私は思っています。 もちろん、もっと簡略化しようと思えばもっと簡略化できます。 実際のところ、このΣの初期のイメージは、
と言われそうなくらい簡略なものでした。能力値はいわゆるHPしか 存在しませんでしたし、なによりダイスを使わなかったのですから。 え? じゃぁどうやって判定を行うのかって? じゃんけんですよ、じゃんけん。 技能値とか、対抗判定っていうのはそのころの名残でもあるんです。
ともかく、システムは非常に簡略なものでした。 しかしシステムが極度に簡略化されると、逆にマスターの負担が増える 結果になるのではないかと懸念したのです。 つまりルールとして記述されていないことをプレイヤーがキャラクターに やらせようとする場合には、マスターが自分自身でどうやって判定をするかを 決めなければならないわけです。 しかし、それは初心者には難しいのではないかという懸念があったのです。
また、「こういう場合はこうする、あぁいう場合はこうする」等と様々な状況を 考えて、その状況ごとに判定の方法を書き加えていくことも可能でしょう。 しかし、あの程度のシステムにおいてそのようなことをやると、 結果として非常に複雑怪奇なものになってしまうのではないかと考えたのです。 そのため、このΣは言わば究極の簡単システムから脱皮し、現在のような形へと 変化してきたわけです。技能制にこだわったのもそのためです。 もちろん、技能など無くてもRPGのシステムは組み立てられます。 ただし、ゲームの対象とする背景世界が1つに、あるいは似たようなものに 留まっていればの話です。様々な世界を同一のシステムで実現するためには、 やはりどうしても技能制にするほかなかったのです。
「簡略なルール」とは言っても、拡張ルールである 「第 3 部 : Σ-Basic : eXtension」に 書いてあるルールを使えば、そんじょそこらのRPGよりもずっと精密な プレイができると思います。 もちろん、それらを使わずとも充分にプレイできるはずです。 ただし、拡張ルールの肉体の能力に関する部分をまったく使わない場合は、 GMおよびプレイヤーの常識が問われることになりますが。 だって、1 t もの物を持っていながら、いつもとなんら変わらないすばやさで 動ける人なんていると思います? 10秒間に1Kmを走れる人間とか、1 t の物を軽々と持ち上げてしまう人間とか、 1Kmもの遠投ができる人間とか…… そういうことを許してしまうと、RPGはもはやRPGではなくなってしまうのです。 もっとも、これも背景世界次第だと言えるでしょうが。
くり返しになりますが、このΣには複雑怪奇なルールは存在しないと 思っています。 それは、私自身が簡略なシステム、例外の無い、あるいは例外の非常に 少ないシステムにこだわって作った結果です。 なぜそのようなことにこだわっているのでしょうか? お恥ずかしい話ですが、 このΣでRPGに馴れて、それから本格的なRPGを始める等ということができたら 良いのではないかと考えたからなのです。
始めから本格的な、つまりいろいろなルールがゴチャゴチャとある RPGをやろうとすると、マスターはもちろんプレイヤーまでもが何をどうやって 良いものか分からず、結果としてそのセッションは失敗してしまうことがあります。 いえ、セッションが失敗する程度なら良いのですが、最悪の場合、 もう誰もRPGをやろうとしなくなってしまうこともあるのです。 それではあまりではないですか。せっかくRPGというおもしろい遊びの世界に 足を踏みいれかけておきながら、止めてしまうなんて。
と、言いたいわけです。おっと…、こんな目標はいくらなんでも無謀ですね。 正直言って、そんな言葉を売り文句にできるほどに良いシステムであるかどうかは、 自信がありません。
まぁ、それはともかく、【はじめに】の [はじめてRPGを行う方へ]でも書きましたが、 RPGは自由こそが信条です。特にこのΣでは、「ルールもデータも好きにして!!」という 姿勢で、皆さんに提供させていただきます。 ですから、プレイ中に「面倒くさい」と思われるところがあったら、 そこはどんどんカットするとか、独自のルールで対処するなど、 本当に自由にしてください。
とりあえず、このΣを作成する際に考えていたことをまとめると、
こんな感じになります。
このΣは、初心者を対象とするため、まずダイスはきわめて一般的な 6面ダイスのみを使用することからシステム設計を開始しました。 その結果、事実上非常に限られた範囲の乱数しか使えないことになりました。 その程度ならば大した問題では無いのですが、 判定のたびに3つの目を足し合わせるのが面倒だったり、 出目の確率分布にちょっと問題があり、 結局20面ダイスを使うことに変更したのです。
もちろん、20面ダイスは一般的とは言えません。 ですが、6面を使っていたときよりもバランスも良くなり、 また6面の出目を足し合わせるという計算も無くなりました。 結果として、20面という一般的ではないダイスを使うことによって、 Σの完成度はちょいと良くなったと思います。
次に、汎用性を持たせることを考え技能制を採用しました。 ところで、技能制を採用するとは言っても、ソードワールドのような タスクシステムにするか、それともBasicRPGのような形にするか、 ずいぶんと悩みました。 ただ、BasicRPGでは能力値が成功判定にあまり影響しませんし、 またタスクシステムはGMの負担(目標値の設定)とプレイヤーの負担 (計算をするだけですが)がかなり大きいように思うのです。 実際にはそれだけではなく、このΣがジャンケンRPGシステムから 発展してきたこと、そして「判定には能力値が強く影響するほうが良い」という 私個人の考えもあって、このような判定方法になった訳です。
とまぁ、どうでも良いことを書いてしまいましたが、ともかく、 このΣでお楽しみください!!!
それでは、最後になりましたが、このΣ-Systemの利用上の 注意をさせていただきます。 注意と言っても基本的に、誰にでも分かる常識程度のことです。
連絡先 〒 441 愛知県豊橋市天伯町雲雀ヶ丘1−1 豊橋技術科学大学SF研 小林 聡 (P.N. 宮沢 弘) e-mail address: skoba@cs.inf.shizuoka.ac.jp JAD02747@niftyserve.or.jp
Since 1991年 1月 | |
1stEd. | Printed 1991年 9月 |
2stEd. | Printed 1992年 9月 |
3rdEd. | Printed 1993年 9月 |
3.1Ed. | Printed 1994年 10月 |
3.5 Ed. test version (a) | Printed 1998年 5月 |
3.5 Ed. test version (a+1) | Printed 1998年 8月 |
3.5 Ed. test version (a+2) | Printed 1999年 1月 |
3.5 Ed. test version (a+3) | Printed 1999年 2月 |
3.5 Ed. test version (a+4) | Printed 1999年 9月 |
3.5 Ed. test version (a+5) | Printed 2001年 8月 |