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## はじめに

この妖(あやし)とは、妖怪、妖精、精霊、悪魔、そして神をも含んだ、い わば人知を越えた存在を包括した呼び方です。もっとも、一般的には妖怪や、 怨霊などが妖と呼ばれるようです。それぞれの妖は、外見からして異なります。 恐怖判定の際も妖を個別に考えて下さい。なお、以下の『妖の例』において、 能力値を示していますが、その際、()で括ってあるものは元々の能力値に対す る修正、そうでないものはその数値に置き換えられることを現します。両方示 してある場合は、そのうちのいずれかを選んで用いてください。

また、技能として霊能力を持っている場合、いかなる霊能力であろうとそ のレベルで使えます。


## 妖の例

### 幽霊

怨霊:
死者の霊が何らかの悪事を働く場合、それは怨霊であると言われま す。
能力値:
敏捷値..8〜12(+2) 教育値..5〜8(-3)操作値..0
知覚値..5〜8(-3) 力強さ..8〜11(+2)特殊値..12
健常度..15
技能:
霊能力..2〜6
メモ:
一般的に、物理的な攻撃は通用しません。霊能力で対峙するか、 あるいは護符などが必要です。ただし例外として、 神剣や妖刀などと呼ばれ ている武器の場合、通常の戦闘と同様に ダメージを与えられます。逆に、怨 霊は物理的な物体に触れません。怨霊は健常度が0になったとしてもその場に 封じられただけであり、十分な力が戻り、 かつ護符などによる封印が弱まれ ば再び現れます。 力ずくで払うことは決してできません。人間は、そこまで 強くないのです。

生霊 :
未だ生きている者の魂が、強い憎悪などによって何らかの悪事を働 くような場合があります。
能力値:
敏捷値..8〜11(+2) 教育値..5〜8(-3)操作値..0
知覚値..5〜8(-3) 力強さ..5〜7(-5)特殊値..10
健常度..10
技能:
霊能力..1〜3
メモ:
一般的に、物理的な攻撃は通用しません。霊能力で対峙するか、 あるいは護符などが必要です。ただし例外として、 神剣や妖刀などと呼ばれ ている武器の場合、通常の戦闘と同様に ダメージを与えられます。逆に、生 き霊は物理的な物体に触れません。生き霊は健常度が5以下になった場合、即 座に体に戻ります。ですが、 それは何の解決にもなりません。生き霊は憎悪 などによって現れるのですから、 その憎悪などを解消しない限り、いつまで も生き霊は現れるでしょう。 また健常度が0になってしまった場合、肉体が亡 んでしまいます。肉体が亡ぶと、その生き霊はもはや生き霊ではなく、怨霊と 化し、 能力値などがすべて、かつ即座に怨霊のそれとなります。健常度も最 大の20になります。生き霊現象を実現できるほどに強い感情を持っている場合、 特にそれが憎悪などの感情である場合、 そう遠くない未来においてその者が 変化鬼に変化するか、あるいは憑鬼に憑依されることは明らかです。

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幽鬼 :
人々の憎悪などの感情・怨念が固まり、半物質化した鬼です。しかし、 特に明確な目的などは持っていらず、街を歩き回り気まぐれに人や動物を食っ たりします。
能力値:
敏捷値..8〜10 教育値..0〜5 操作値..5〜10
知覚値..8〜10 力強さ..10〜12 特殊値..12
健常度..15
技能:
霊能力..1〜3
メモ:
物理的な攻撃はあまり通用しません。幽鬼に対する物理的攻撃の 場合、基本達成値 + 追加達成値の1/2を達成値とします。ただし例外として、 神剣や妖刀などと呼ばれている武器の場合、通常の戦闘と同様に ダメージを 与えられます。 幽鬼が行う物理的攻撃などは通常通りに処理します。もちろ ん、 霊能力や護符によって攻撃する場合は通常通りの処理となります。幽鬼 の健常度が0になれば、その幽鬼は消滅します。しかし、人々が憎悪などの感 情を持ちつづける限り、 幽鬼の発生する可能性は常にあるのです。

憑鬼:
人々の憎悪・怨念などが生物に取り付き、変化をきたした鬼です。 しかし、特に明確な目的などは持っていらず、街を歩き回り気まぐれに人や動 物をくったりします。
能力値:
敏捷値..(+2) 教育値..(-2) 操作値..(-2)
知覚値..(0) 力強さ..(+2) 特殊値..(+2)
健常度..15
技能:
霊能力..1〜3
メモ:
物理的な攻撃も通常通りに通用します。しかし、 憑鬼に対して の霊能力や護符による攻撃の場合、達成値の1/2を達成値とします。ただし、 神剣や妖刀などと呼ばれている武器の場合、通常の戦闘と同様に ダメージを 与えられます。憑鬼の健常度が0になれば、その憑鬼は消滅し、憑依されてい た者は死亡します。しかし、 人々が憎悪などの感情を持ちつづける限り、新 たな憑鬼の発生する可能性は常にあるのです。

変化鬼:
憑鬼の一種とも考えられますが、己自身の憎悪・怨念などによって 変化をきたしたものであり、そのため明確な目的や手段などを持っています。
能力値:
敏捷値..(+2) 教育値..(-2) 操作値..(-2)
知覚値..(0) 力強さ..(+2) 特殊値..(+2)
健常度..15
技能:
霊能力..1〜3
メモ:
物理的な攻撃も通常通りに通用します。しかし、 変化鬼に対し ての霊能力や護符による攻撃の場合、達成値の1/2を達成値とします。ただし、 神剣や妖刀などと呼ばれている武器の場合、通常の戦闘と同様に ダメージを 与えられます。変化鬼の健常度が0になれば、変化していた者は死亡し、変化 鬼も消えます。しかし、 人々が憎悪などの感情を持ちつづける限り、新たな 変化鬼の発生する可能性は常にあるのです。 この変化鬼に変化してしまうと、 すでにその人間を助ける方法はありません。

### 人形

古くから、「人形には魂が宿る」などと言われていますが、まさしくその 通りのことがおきています。特に、持ち主が非常に大切にし続けた場合、ある いは人から粗末に扱われ続けた場合などに、その傾向が強いようです。大切に された場合は、決して悪いことはおきません。むしろ持ち主を守るような形で の怪異が起きるようです。例えば、持ち主が事故に会った場合など、その怪我 を人形がかたがわりするするような場合です。しかし、それを見た多くの人間 はその人形を恐れるようになります。せめて持ち主だけでも何が起こったのか を理解してくれれば良いのですが、残念ながらそういう場合は少ないようです。 すると、その人形は持ち主や、自分の献身を理解してくれない人間に対しての 憎しみが芽生えてしまうのでしょう。その後も、その人形を恐れつづけるよう であれば、持ち主への敬愛はそのまま憎しみに変化してしまうようです。

また、粗末にされつづけた人形は、人々の憎悪・怨念などをさらにとりこ み、怪異をもたらすようになります。

能力値:
敏捷値..8〜10 教育値..6〜8 操作値..6〜8
知覚値..8〜10 力強さ..5〜7 特殊値..10〜12
健常度..10
技能:
霊能力..1〜3

### 解析機関

震災以前から、人間の行っているような思考を、解析機関でも実現できな いかという研究が行われていました。もちろん、そのような研究は完成してい ません。しかし、妖の影響か、知性を持つ解析機関が現れるという話がありま す。この、知性を持つ解析機関は、解析機関の大きさには関係なく、簡易解析 機関であっても知性を持つ場合があります。もちろん、モーターを動かす電気 などを必要とするはずも有りません。

知性を持っていてもそれがよい方向に向いた知性とは限りません。それど ころか、だいたいにおいて、残虐な知性を持っていることが多いようです。

もちろん、解析機関は基本的に移動できません。しかし、解析機関に付い ているケーブルなどは解析機関の意識のままに動きます。その結果、電話に接 続してさまざまな情報を得たり、あるいは逆に流したり、世の中を混乱させる くらいは充分にできるのです。

また、ケーブルと言っても、人間にとってはおそるべき凶器となりえます。 人間を自分の近くにおびき寄せ、ケーブルを人間に突き刺し、血や思念を食ら う解析機関が存在するのです。

能力値:(解析機関)
敏捷値..12 教育値..10 操作値..8
知覚値..8 力強さ..8 特殊値..12
健常度..20
能力値:(簡易解析機関)
敏捷値..12 教育値..10 操作値..8
知覚値..8 力強さ..6 特殊値..12
健常度..10
技能:
超能力..レベル2。ケーブルによる攻撃の基本達成値..3
メモ:
なお、敏捷値はケーブルのみのもの。本体は、 簡易解析機関を除い て移動不可能。簡易解析機関の場合、移動に用いる ケーブルの本数をそのま ま移動の際の敏捷値として扱う。本体の電源ケーブル1本、読み取り機へのケー ブルが電源と信号線が各1本、出力機へのケーブルが電源と信号線が各 1本あ ります。また、読み取り機は通常2台付いているため、計7本の ケーブルが有 ることになります。また、ケーブルが突き刺さっている間、1Turn毎に血を吸っ たり感情を食らうための攻撃を行います。その時の基本達成値も3となります。 また、ケーブルを抜くには、力強さの対抗判定を行って、成功しなければなり ません。特に酷い場合だと、 すでに解析機関の外見をしていない場合もあり ます。例えば、 部品が融けたような形状になり読み取り機がまるで口のよう になっているものもあります。また、簡易解析機関の場合、人間などと融合し、 相手の意識を乗っ取っている場合もあります。 人間などを乗っ取っている場 合、教育値と知覚値、特殊値、 そして健常度は乗っ取られているものの数値 になり、 移動などの肉体的な運動にはすべて乗っ取られているものの能力値 を用います(簡易解析機関の重さによる修正は有りません)。

### 妖怪

都市には、昔からの妖怪というのはあまりいません。彼らは言わば自然の 精霊のようなものなので、自然が失われているような都市では生きていくこと ができないのです。その代わりと言っては変ですが、都市部には人間の感情を 食らって生きている、新しい種類の妖怪が生まれてきています。


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