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# GM用 世界解説

ここでは、GM用に世界を解説します。基本的に、プレイヤー用と同じ解説 ですむものはここには書いてありません。

以下の節は基本的に、これまでの章に対応しています。 [an error occurred while processing this directive]

## 世界

### 概論

西暦2054年、核、生物、細菌および蛋白兵器による最終戦争が勃発した。 現在は西暦2309年。つまり、戦争後255年が過ぎている。

戦争に使用された細菌やウイルス、そしてナノ・マシンは数世代から数十 世代、もしくは数年間によって遺伝子や構造情報が全てジャンクに変異するよ うに操作されており、この時代にはほとんど残っていない。ただし、それらは 突然変異の発生率が高いため、現在にも戦争に使われたもの変異したものが残っ ている。大半は無害化しているものの、全てがそうであるとは言えない。

また、比較的大型の生物の変異体も戦争に導入され、そのいくつかの子孫 は種として安定し、現在にもモンスターとして存在している。

核兵器による放射能汚染もこの時代にはほとんど見られない。

しかし、両兵器による影響はあらゆる生物の遺伝子におよび、多数のミュー タントが存在している。また、現在人間の到達していない場所においては細菌 や放射能の影響がどのようになっているのかは不明である。

使用された核兵器の多くは局地戦用のものではあったが、少数ではあるが 大型のものも使用された。それらの核兵器の爆発時の電磁パルスによって地上 や軌道上の多くの電子機器が打撃を受けた。

多くの人間が死に、また電子化された情報や知識が失なわれため、さまざ まな科学的・数学的・歴史的知識、技術、およびその他のあらゆる知識と文化 はその多くが失われてしまった。その結果、いったんは暗黒時代を迎えたが、 人々の努力により復興をとげ、現在では現実世界における1800年代前半くらい の感じにまで回復してきている。ただし、戦争前に作られた軍事用の人工衛星 および軍事用機器や軍事工場などの中には、稼働を続けているものが有る。

この世界には魔法がある。少なくとも一般人はそう信じている。ただし、 科学者の多くおよび科学万能を信奉する人々は魔法の存在を信じていない。な ぜなら、魔法は必ずその効果が発揮されるとは限らないからだ。この世界にお ける魔法がどのようなものかは後述する。 [an error occurred while processing this directive]

### 年表

NE は、 New Era の略号である。NE は、 0年から開始されている。
AD NE 解説
2054 0 破滅戦争。暴力と無気力の時代始まる
2114 60 教会の組織化始まる。第一次復興期始まる。
2169 115 教会の締め付けの強化。暗黒時代始まる。
2294 240 境界の締め付けの弱化。蒸気機関の発明。第二次復興期始まる。
2309 255 現在に至る
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### 国家

第5帝国は、魔法については研究所を作り、研究を進めている。秘技として の魔法(科学技術)、超人となるための魔法という考えかたのようだ。なお第5 帝国のこのような傾向および軍事的増強の背後には、結社の影がちらついてい る。

また、教会の制約から離れようとする各ブロック、地域の運動には健全な ものもあるが、結社の影がちらつくものもある。

教会、学院ともに、現在のようなまとまりのある世界から、旧世界のよう なパワー・ポリティクスの世界になってしまうのを懸念している。もちろん、 言い方を変えれば、これまでは教会以外にパワーを持ち、かつそれを使おうと していた組織が無かったと言えるが。 [an error occurred while processing this directive]

## 遺跡/軍事機器

### 概論

古い軍事基地や工場は、その周辺の住民にとっては踏み行ってはいけない 土地となっている。例えば魔法使いが住んでいる、モンスターが住んでいる、 呪われるなどの理由付けによって、好き好んで入ろうとするものはほとんどい ない。しかし、中には好奇心が強い者もいて、そのタブーも破られることがあ る。多くの場合、軍事基地や工場はすでに廃虚となっているため、新しい土地 が手に入ったとしてしだいにその土地に人が住み付くようになる。

しかし、中には現在でも稼働している基地や工場なども有り、運悪くその ような場所に足を踏み入れた者は排除され、タブーをより強める結果となった。 排除は、ロボットや防衛装置による殺害、基地や工場に蓄えられていた放射性 物質、細菌やウイルスそしてナノ・マシンの影響など様々な理由が考えられる。

もちろん、遺跡のすべてが軍事関係のものというわけではない。むしろ大 半は民間の工場であった。ただし、民間の工場のほんどは発掘に危険がともわ ないため、早い時期に発掘がなされてしまっている。現在になっても発掘され るのは、何らかの理由で地下に作られたり、地下に埋まってしまっていたため に発見が遅れたものである。さもなければ軍事あるいは民間のものであっても 警備がきちんとなされ続けてきたものである。 [an error occurred while processing this directive]

### エネルギー源

現在稼働している軍事機器および軍事基地や工場のエネルギー源は、太陽 電池による高周波電送衛星、地上の太陽電池、および水素・酸素の反応による 燃料電池が主なものである。一般でのエネルギー消費がなくなった今、さまざ まな軍事機器を生産、修理するための工場などを稼働させるにはこれらのエネ ルギー源で充分にまかなわれている。なお、高周波電送衛星から地上の軍事工 場などへのマイクロウェーブの電送は、衛星軌道上の反射衛星や、あるいは地 上の電送施設によって行なわれている。 [an error occurred while processing this directive]

### ロボット (メトセラの使い)

軍事基地や軍事工場および衛星においては様々なロボットが作業および保 守を行なっている。

ロボットも多くの種類が有る。だいたいは、犬や猫くらいの大きさのもの であるが、もっと小さいものも、また人間程度の大きさのものも存在している。

また表面にしても、動物と見分けがつかないようなものから、金属やプラ スチックの表面を持つものなど様々である。 [an error occurred while processing this directive]

## 衛星システム (天空の城)

### 概論

軍事用機器において、その中心となるのは軍事衛星であり、それらは命令 を受信および中継を行なうもの、また実際に攻撃などの動作を行なうものの2 種類がある。これら2種は必ず別の衛星になっているとは限らないが、命令の 受信および中継衛星は専用小型のものが多数配備されていた。実際の動作を行 なうものにしても、監視から攻撃など様々なものが存在する。もちろん、その 能力もかなり広範囲にちらばっている。

この衛星システムは、最終戦争時に実用になった、部隊からの直接指令シ ステムである。これは、部隊の責任者が、W2C2 (World Wide Command Communicater) 衛星にリンクする通信機 (リンカー) を持ち、個人の判断で直 接衛星軌動上からのピンポイント攻撃などを行なえるようにしたシステムであ る。

終戦後、生き残っていた技術者により、このシステムと地上のコンピュー ター・ネットワークは統合された。そのため、現在では、リンカから通信衛星 を通して他の人工衛星やそのコンピューター、また地上に残るコンピューター およびコンピューター・ネットワークがシームレスに利用できる。ただし、残 念ながらこのような技術的な知識は現在では失なわれている。なお、この技術 者をスーパーユーザーと呼んでいた。

現在では戦争当時からかなりの数の衛星が墜落もしくは故障、あるいは宇 宙塵や放射線によって破壊されていることや、さらに、衛星の位置や、リンク できる衛星の種類などにより、必ずしも期待した効果が得られないことがある。 リンカーを持っている者にとっても、この原理はかならずしも理解されている とは言えないが、一般市民 (教会、学院、秘密結社の一般の構成員も含む) に とってはそれゆえに魔法は再現性が無く、現実には存在しないものと考えられ ている。 [an error occurred while processing this directive]

### リンカーとユーザーとの接続

リンカーは、使用者の識別および命令理解のために脳活動のスキャンを使っ ており、そのため頭に直接つけるような形になっている。また脳活動を安定し たものにするために、呪文 (特定のキーワードおよびその連続) を使用する。 またそれに続いて同様に呪文を使用してコマンドを考えるようになる。これは 一種のプログラミングと考えれば良いだろう。また、実際に音声そのものも使 用者の識別および命令理解に使用している。軍事用衛星とのリンクを行なうた めのユーザー端末は、ヘルメットのようなものから、ヘア・バンドのようなも の、さらには耳掛け型の補聴器のようなものまである。ただしどのようなもの であれ、それに加えて小さな箱が線で繋がっている。なお、使用者ごとに、衛 星や衛星群の機能の使用許可などを設定できるようになっている。

上記のように、リンカへの入力は脳の活動状態および音声によって行なわ れる。またリンカからの出力は、直接脳の視覚野や聴覚野に送られ、映像(文 字も含む)および音声として与えられる。

このような脳に対する直接的な入出力を行なうため、脳内にそのためのイ ンターフェースや回路を作成しなければならない。これは、目薬のような形で ナノ・マシンを取り込むことで行なわれる。ナノ・マシンの入った目薬を点眼 してから、およそ1週間〜2週間ほどで回路が形成されるが、その間は幻覚や幻 聴などがみられることもある。

また、リンカーのエネルギー源は、小型発電器による発電である。これは 現在の腕時計に利用されて自動巻による発電 (AGS) と原理的に同じものであ る。通常の歩行などの震動により重りが回転し、発電を行ない、またそれを蓄 電することにより、安定的に動作する。

この動作原理のため、ある程度以上の連続動作はできないことになる。こ の制約に対し、魔法使いの多くは、装置が周囲のマナを吸収して動くため、そ のマナが切れると動作しなくなると説明している。おまけに、おそらくそのマ ナの吸収は生体を通して行なわれるため、身につけておかなければマナはたま らないと考えられている。 [an error occurred while processing this directive]

## 人々

### 魔法使い (User)

動作するリンカーを持ち、かつその利用権を持っている者を、ユーザーと 言う。

ユーザーは、教会によってリンカーを与えられるか、あるいは学院によっ てリンカーを与えられるか、さもなければ秘密結社によって与えられる。ただ し、当然のことだが、その構成員すべてに与えられるわけではない。生理学的 に、リンカーを使う能力が有るかどうかも重要だが、その個人の思想や信条も 重要である。例えば、秘密を守れるか、あるいはそれぞれの組織に忠誠を誓い 続けられそうかどうかなどの条件がある。

しかし、いずれの、そしてどのような組織に属するユーザーであっても、 魔法の力は既に一度人類を破滅的状況に追いやっていることを知らされている ため、他の組織に対し表立って打撃を与えることは禁忌となっている。

なおユーザーの起源は、上記のコンピューター・ネットワークと衛星シス テムを統合した技術者の集団である。つまりマジック・ユーザーが名前の起源 なのではなく、(コンピューター・)ユーザーそのものが起源である。もともと は、そのシステムの維持管理が目的であったが、維持管理の方法やその目的自 体が忘れさられ、分派し、現在に至っている。 [an error occurred while processing this directive]

### 教会

教会内でのユーザーは、主に歴史研究家によってしめられている。

現在の魔法排斥運動の源流は彼等によって作られている。なぜならば、秩 序に従わずに強力な力を行使するのは危険だからである。教会が現在の形にな るまえに、つまりスーパーユーザーの中から、何らかの形でユーザーを管理統 制するべきだという運動が起きた。しかし、少なくないスーパーユーザーがそ の運動に反対し、それまで1まとまりだったスーパーユーザーのグループは分 割されることになる。そして、管理統制を望んだグループが教会に繋がってお り、反対したグループが学院に繋がっている。このような経緯から教会は魔法 排斥運動の源流が作られた。

また、教会内においては、古い時代の様々な聖典は事実を記述していると いう思想が一般的となっている。これはリンカを持つ者にとっても同様である。

また、教会と学院とは必ずしも良い関係を築いているとは言えない。これ は、教会と学院の起源による影響も大きいが、それにもまして、教会は科学技 術の発達に必ずしも肯定的ではないのに対して、学院は科学技術の発達を推進 しているためと言えよう。しかし、現在は教会と学院は協定を結び、遺跡や遺 物の調査には共同であたることになっている。これはむしろ、相互不信の表わ れであると考えられよう。ただし、言うまでもないことだが、すべての個人が 互いに忌み嫌っているわけではない。 [an error occurred while processing this directive]

### 学院

なお、学院内においては、古い時代の様々な著作とくにいわゆるSF(その多 くは口承伝承となっている)はすべて何らかの事実を伝えていると考えられて いる。ただし、聖典については、教会が恣意的に作り出したものと考えている。 これはリンカを持つ者にとっても同様である。

学院内でのユーザーも、主に歴史研究家によってしめられている。後の科 学史家の中には、重大な科学的発見や発明の多くが、歴史家からの示唆によっ てなされた点に疑問を持つ者も表われるだろう。

教会と学院の関係や、学院の源流については上記の通りである。 [an error occurred while processing this directive]

### 秘密結社

おそらくは教会や学院のユーザーや一般の構成メンバーにも秘密結社のメ ンバーが含まれていると思われる。

秘密結社に属する魔法使いは、古い時代の事実を比較的正確に伝えている。

秘密結社がどのようにスーパーユーザーから分派したのかは明確になって いない。おそらくは2つのスーパーユーザーの分派のそれぞれに秘密結社に繋 がる思想を持った者がいたのだと考えられる。 [an error occurred while processing this directive]

### ハンター

教会や学院そして秘密結社に属するユーザーも、必ずしもそれぞれの組織 内で活動を行なっている者のみではない。例えば、教会に属するユーザーと言 えども、教会において牧師などの職についている者だけではなく、学院に属し ているユーザーと言えども、学院において研究を行なっている者のみではない。 つまり、仮の姿と言えるかもしれないし、あるいは雇われているとも言えるか もしれないが、ハンターとなっているユーザーもいる。しかし、ハンターであ るユーザーは、必ずしも魔法の原理に詳しいわけではない。経験を積み、しだ いに魔法の原理を知ることは有るが、少なくとも当初は原則として魔法の使い かたしか教えられていない。

PCは原則としてハンターであるが、PCの中のユーザーは原則として1人か2 人程度とする。魔法使いは今でも恐れられているため、ハンター仲間に対して も自分が魔法使いであると公言することは危険を共なう。 [an error occurred while processing this directive]

### 超能力者

超能力者は入れたら面白いかな? もちろん、魔法使いに対する一般の対応 から、隠し通そうとしている。 [an error occurred while processing this directive]

### メトセラ

極めて小数の確認例しかないが、メトセラと呼ばれる存在がある。

機械脳:「おれをブリキ頭なんて呼ぶな〜!」
脳細胞をナノ・マシンで代替および、肉体もクローンで代替した者

アンドロイド/サイボーグ:「おれをブリキ缶なんて呼ぶな〜!」

脳細胞をナノ・マシンで代替および、肉体も機械で代替した者

転生者

クローン体への記憶の転写を行なっている

電子転移者:「ハハ、ハーイ。私の名前はミックスススス...ミックス。」

コンピューター上に人格を再構成した者。 ただし、長い間に複数の人格が融合している場合や、 人格が崩壊している場合が有る。

宇宙飛行士の子孫

戦争の5年前に別の太陽系への調査に出発し、戦争後10年で帰ってきた。 制限は有ったものの、超光速航行技術が有った。 しかし帰還した時、地上は一変していたため、以後ステーションに住んで、 宇宙を探検している。

なお、火星のテラフォーミングはかなり進展しており、 火星のドームで暮している者も多い また、現在では超光速航行の技術もかなり発達し、 木星の衛星や他の太陽系への植民も行なわれている。 もちろん、宇宙の探査も継続されている。

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### メトセラの使い

ロボットである。様々な種類が存在する。なお、行動プログラムの入れら れていないロボットはゴーレムと呼ばれ、教会、学院、秘密結社ともに多少使 役している。 [an error occurred while processing this directive]

### ネメシス

クロノスについては分からないが、ネメシスの背後には秘密結社の存在が ちらついている。 [an error occurred while processing this directive]

### ジャーナリスト

カメラは、リンカー経由ではなく、現在で言うデジタル・カメラのような ものを持つ。映像はリンカーに接続してアップロード可能。 [an error occurred while processing this directive]

### ギルド

立場は? [an error occurred while processing this directive]

## 魔法の使用

魔法は[衛星システム (天空の城)]で述べたよ うなシステムで発動される。

魔法は、【追加技能とキャラクターメイキングに関 する事項】での「呪文投射技能」の解説のところで述べたように、 【魔法リスト (プレイヤー用)】や、後の 【魔法リスト (GM用)】に挙げるそれぞれの魔法 ごとに、技能として取得しなければならない。

また、各魔法には使用者レベルが設定されており、魔法知識の技能値がそ の使用者レベル以上にならなければ、その魔法を修得することはできない。使 おうと思っても、その魔法の使用許可が与えられていないため、使えない。 また、レベルも魔法知識のレベルより大きくはできない。

また、この使用許可は、魔法を通して管理者に連絡が可能であるため、ど こにいても新たな使用許可を得ることができる。ただし、魔法知識のレベルを 挙げるためには、一種のテストを受けなければならない。そのテスト自体魔法 を通して回答できる。言わばこの魔法知識というのは、セキュリティー・レベ ルのようなもので、この魔法知識レベルを設定することにより衛星などのコン ピューターに対する命令として実行可能なもの、不可能なものが制限されてい る。他にも、特定の機能を持つ衛星の数なども魔法知識が表現する要素に含ま れている。

判定は基本的に通常の判定と同じである。ただし、衛星数が少ないことか ら、常に魔法を使えるとは限らない。使用者レベルは衛星側の問題も含んで設 定されている。そのため、使用する呪文の使用者レベルを常に負の修正値とし て判定に適用する。

また、連続して使える魔法の数には、リンカーの性能によって決まってい る。リンカーは、教会や学院などから配給されるため、それぞれの使用者の能 力や仕事の内容などによって、適切と思われる範囲のものが与えられる。

一般的なのは、連続して3回まで呪文を投射できるリンカーである。これは 発電した電気をどの程度蓄えておけるのかによる。なお、1時間程度の歩行に より1回分の呪文投射に必要な電気は蓄えられる。そのため、一般的なリンカー では、最大で1日に12回から15回程度の呪文の投射が可能となる。また、呪文 投射時に問題となるリンカーの電力消費は、最初にリンカーから衛星システム への通信を行なう時のみである。衛星システムがリンカーの位置を把握した後 は、極めて微弱な電波であっても衛星側のシステムで検出できる。またその他 のリンカーの動作も、極めて少ない電力で動作が可能であるため、考えなくて よい。

なお、遺跡などにおいてリンカーを見付けたとしても、そのまま使えるわ けではない。リンカーを衛星システムに登録したり、使用者を登録したりとい うセットアップ作業があるためである。

なお、地下などでは、リンカと衛星は直接は通信できない場合がある。そ の中継を行なうのが魔法の杖および魔法の紋章である。地下などの場合、曲り 角ごとに、以前に置いた杖が見えるように新たに杖を置いていかないと、魔法 の成功率が落ちる。地下などの入口から現在地までの経路に置いた杖の数から、 それまでの曲り角の数を引いたものが修正値になる。魔法の紋章の場合、この 修正値に更に -1 を行なう。ただし、この修正値は正の値の場合は 0 として 扱う。

魔法の杖や紋章には、所有者の名前などが登録されている。それにより、 使用者からの命令を的確に衛星システムに転送できる。ただし、所有者の変更 は、パスワードを指定してはいるものの容易に可能であり、パスワードさえ与 えられればいつでも必要が生じた時に行なってよい。また所有者の変更は呪文 とは考えなくてよい。

さらに、「真の名前」と呼ばれるものを設定しなければならない。これは 呪文の投射を行なう際にリンカーおよび衛星システムに与えなければならない データ列である。これが他の魔法使いに知られてしまうと、知られた魔法使い の権限で様々な行動が可能になってしまう。つまり、衛星システムにおけるユー ザー名とパスワードである。


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