Publisher: | R.TALSORIAN GAMES, INC. |
デザイナー: | Mike Pondsmith |
評価: | B |
L.ニーブン & S.バーンズの、同名の小説のRPG化です。 タイトルになっているDream Parkというのは、大きなアミューズメント・パーク なのですが、そこの呼び物がハイテク・ライブRPGなのです。 つまりこのRPGは、ハイテク・ライブRPGをテーブル・トークRPGで エミュレートするという際物B級RPGなわけです。 ハイテク・ライブRPGなのですから、そのRPGの背景世界はプレイヤーとGM次第で 何でもありでなのです。
背景世界は、このRPGの設定から当然ですが、Dream Parkについての 設定以外はまったく存在していません。 つまり、実際にこのRPGで遊ぶためには、その舞台となる背景世界を、 GMが構築しなければならないのです。 その代わり、技能・物品リストは充実しており、GMがどのような世界を 構築しようと、その世界に充分追従できだけの技能・物品が設定されています。 ただし、物品等の数の多さから、その説明は非常に簡潔なものになっており、 その解釈に関して問題が発生するかもしれません。 何にせよGMの、そしてプレイヤーの想像力次第で、どのような世界でも 共通の簡素なルールで遊べるのは魅力です。
システムは、技能値+1d6という簡素なものです。 この簡単な方法で、ありとあらゆる世界に対応しているのですから あきれてしまいます(^^;)。 また、とにかくゲーム中を通して、使うダイスは原則として1d6のみですから、 特に戦闘時におけるダメージなどは表を用いて処理しています。 この方法は、一見面倒に思えるかもしれませんが、1d6での単純な表引きで あるために、さして問題を感じません。 その表自体も非常に簡単なものですから、 慣れれば表を引かずとも処理出来るでしょう。 なんにせよ、システムに多少の問題が有ったとしても、背景世界に無限の可能性を 秘めているという魅力だけで、それを打ち消してしまいますが(^^;)。
ルールブックの構成は非常にうまく、Dream Parkの施設案内という形での導入は 読み手を引き込むとともにニヤリとさせ、秀逸です。 このRPGに限らず、海外物は構成がうまい物が多いように思います。 国産物も、このような点をぜひ見習って欲しいと思います。
良い意味でのB級作品だと思う。 こっちも見てちょ。
評価 (1 bad 〜 5 Good)
背景世界: | 2 : | データの多さに免じて |
システム: | 4 : | 簡略過ぎるのが良い |
構成: | 4 : | とにかくうまい |
総合: | 3 : | GMの負担が大きいから |
サプリメント: | シナリオが3つとマスター・スクリーンが出ています。 表を多用するので、マスター・スクリーンは必須でしょう。 |