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[an error occurred while processing this directive]さてさて、オリジナルRPG製作の過程を簡単に解説したわけですが、 オリジナル RPG製作にはいろいろと落とし穴やその他にも書いておきたいこともあるので、 それ らについて見ていきましょう。 [an error occurred while processing this directive]
第3部では、オリジナルRPG 製作のおおまかな流れを見てきたことになります。 しかし、ここに示した順序で考えればそれで良いという簡単なものではありません。 これらの過程はそれぞれが互いに密接に関連しあっているため、全てを並行して考える ようにしなければならないのです。 あるいは、何回も何回も行きつ戻りつしながらと いうことになるでしょう。 このことは、第3部を読んでいただいた方には、もう言うまでもなくお分かりのこと でしょう。
だいたいRPGというのは、遊ぶためのものであり、 またワールドと システムがそろって一つのゲームとなっています。 ですから、頭の中にある傑作システムや傑作ワールドよりも、 実際に遊べる駄作 (?) の方が素晴らしいことは言うまでもありません。 [an error occurred while processing this directive]
「素晴しい」ってのはちょっと違うか? 「意味が有る」とか「役に立つ」 というほうが適切かな?。
それから、「駄作 (?)の方が...」ってのも、 絵に描いた餅を食える人にとっては話が別ですけどね。 [an error occurred while processing this directive]
しかし、私の少い見聞から言わせてもらうと、 まず最初にワールドの設定をきっちり決めてしまおうと考える 人もそこそこいるようです。 たしかに、オリジナルRPGを作ろうという人の大半は、 独自のワールドで遊びたいという人のようですし、 であるならば、まずは自分のイメージしている世界をきっちり 書き出したいと考えるのも分からないではありません。 それに、ワールドの設定はしっかりと、そして豊富になされている方が 良いことも言うまでもありません。 しかし、それも程度問題でして、ワールドの設定にはまり込み、 システムの存在を忘れ去ってしまう人もいるようです。
とは言え、ちょっと考えればわかるように、ワールドとシステムは簡単に 分離できるものでは有りません。 一言で言ってしまえば、ワールドのさまざまな状況をシステムでどのように 表現するかという問題があるのです。 ですから、ワールドとシステムの製作はある程度平行して行わねばならないのです。 [an error occurred while processing this directive]
もちろん、ワールドとシステムのどちらかが、 作業を主導するということは有りえますし、 またおそらく自然なことでしょう。 [an error occurred while processing this directive]
作業が進み、ワールドやシステムがそこそこ形になって来たとしましょう。 しかし、この段階ではまだまだ問題だらけで当然です。 その問題を解決するためには、 実際に遊びならがら問題点を発見できた方が良いでしょう。 あるいは、遊びながらでないと問題点は発見できないと言ったほうが正確でしょう。 そして、その問題の発見は可能なかぎり早い時期であるほうが望ましいでしょう。 そのためにも、ワールドとシステムは平行して製作して行く方が良いと思います。 [an error occurred while processing this directive]
製作の過程においてはどうしても手直しが必要になります。 しかし、手直しをするということは、以前の作業の結果を捨ててしまうようにも 思われ、 無駄に苦労してしまうように感じるのでしょうか、 結果として問題があるままの作品に固執してしまうこともあるようです。 しかし、そのような固執は、決して良い結果を生みません。 なぜなら、だいたいにおいて、固執はオリジナルRPG作成を袋小路に追い込んで しまうのです。 [an error occurred while processing this directive]
【Σ】 に関して言えば、 長いこと作業が止っていますが、 あのままで良いとは思っていません。 システム自体にも手を入れたいところが有りますし、 ルール・ブックの内容には、 なぜ、もっとうまく書けないのかと、自分ながら幻滅しています。
ですから、この文章の改訂をとりあえず終えた後は、 Σの改訂を始める予定です。 まずはルール・ブックの記述の整理、サプリメントの記述の整理から 行ないます。その作業中に気がついたことが有れば内容にも変更を加えますが。 [an error occurred while processing this directive]
ただし、固執は良くないとは言っても、作品への思い入れは必要です。 例えば、そのRPGの「ウリ」であると考えているような部分に対して、 改変の要求が寄せられるかもしれません。 しかし、だからと言って、簡単にその部分を改変してしまうのは考えものです。 なにせ、その改変によって「ウリ」が無くなってしまうかもしれないのですから。
もちろん、寄せられた意見のとおり、「ウリ」と考えていた部分に問題が有る 可能性もあるでしょう。 しかし、その「ウリ」の部分と他の部分との連結がうまくいっていない場合も あるでしょう。 そのために「ウリ」の部分が浮いてしまい、意見を寄せてくれた人には「ウリ」の 部分が諸悪の根源のように思えたのかもしれません。 あるいは単純に「ウリ」やその周辺についての説明がうまくなかったために、 「ウリ」やその周辺に問題が有ると思われたのかもしれません。 ですから、寄せられた意見の核心と、その原因がどこにあるのかを良く考え、 その上で改変を行うようにしなければなりません。
また、RPGのシステムは、 それほど煮つめられていなくても遊べてしまいます。 これはひとえにGMの存在によるものが多いのですが、その結果、GMの力によって遊べ ているものをシステムが良いものになっていると誤解してしまう場合もあるようです。 特に、テストプレイが製作者のグループで行われている場合、そのセッションへの参 加者はほとんどがワールドとシステムに関しての十分な知識と慣れがあるため、 システムの問題点を発見できない場合があるのです。 ですから、とりあえず遊べたからといって、システムが良いものである保証は どこにもないのです。 常に、より良いものにするためにはどうしたら良いのかを考えつづける心がけが 必要なのです。 [an error occurred while processing this directive]
うう、自分で書いていながら耳が痛い... [an error occurred while processing this directive] [an error occurred while processing this directive]
プレイ中には、いろいろなことを考えなければなりません。 例えば、今までに与えられた情報を検証してみるとか、 これからの展開を予測してみるとか、PCとしてどのように行動するかなどなど、 いくらでも考えなければならないことがあるのです。 計算に気をとられると、このような考えなければならない様々な事柄が おろそかになりかねませんし、あるいは逆に、考えなければならないことに 気をとられていると計算を間違う可能性もあるのです。 ですから、計算はできる限り必要が無いようにしましょう。
といっても実際にはなかなか難しいので、せいぜい加減算あるいは一桁の数値を 掛けるなど容易な計算のみで済むようにしましょう。 割り算というのは結構手間がかかるので、せいぜい半分にするとか、 10分の1にするなどの、 加減乗算以上に、単純な計算であることを心掛ける方が いいでしょう。 また、どうしても面倒な計算が必要ならば、それを表にしてしまうというのも 解決方法の一つでしょう。 [an error occurred while processing this directive]
だからって、何でもかんでも表にすれば良いってもんじゃないよ。
1回の判定にいくつも表を参照しなければならないとか、 あるいは非常に大きな表を参照しなければならないという場合だと、 それはそれで膨大な手間がかかっちゃうから。 [an error occurred while processing this directive] [an error occurred while processing this directive]
RPGのシステムというのは、精密化 (具体化) しようと思えばどこまでも、 様々な方法によって精密化 (具体化) できるものです。 しかし、精密化 (具体化) するということは、だいたいにおいて処理の繁雑化を 意味しています。 オリジナルRPG において精密さ (具体化) を追い求めるといっても、 前節の計算と同じことで、やはり限界が有ります。 手軽に遊べること、手軽な処理を追い求めるならばなおさらのことでしょう。 そこで、処理が面倒になるところは、どんどん省略する勇気 を持たねばならないのです。 [an error occurred while processing this directive]
あぁ、この「省略」というのは、その部分を削除してしまうという 意味だけではなく、「単純化」や「抽象化」してしまうことも 含んでますからね。 [an error occurred while processing this directive]
とくに、自分が気にいっている部分というのは、のめりこみやすく、 精密化 (具体化) しすぎてしまう傾向が有るようです。 そういう部分こそ、落ち着いて見直し、省略する勇気を持たなければ ならないのかもしれません。 [an error occurred while processing this directive]
ただ、もちろんのことですが、その部分が「ウリ」の部分であると、 話がややこしくなりますけどね。 抽象化しすぎるとウリではなくなるでしょうし、 具体的すぎると処理が面倒になるわけですから。 [an error occurred while processing this directive]
特に問題になるのが、走る、持ち上げる、投げるなどの肉体的な能力の表現です。 これについては、何らかの基準で一律に規定するとか、そもそも設定せずにGMとプレ イヤーの常識に任せるという方法もあることを忘れないでください。
ダメージ処理も、これまたいくらでも精密化 (具体化) できるものです。 どんな武器を使ったのかとか、ダメージの種類とか、細かく考えれば むちゃくちゃ多くの種類が考えられます。 どこまでやれば充分なのか、よく考えてください。 [an error occurred while processing this directive]
人間の感覚は、確率ではなかなか割り切れません。 システム面では、確率的には適当だと思うのに (この「思うのに」がそもそもの 問題という可能性も有ります) 、どうも人間の感覚としては納得できないという 場合があります。 もちろん、これは慣れの問題でも有りますが、もしかしたら確率に本当に問題がある 場合も有ります。 ですから、実際にテストプレイを行いながら、少しづつバランスを 取っていくしかないのです。 [an error occurred while processing this directive]
【Σ】 は当初、モロにこの問題に ぶつかってしまいました。 なにしろ、最大の目標値でも1回ダイスを振るだけの場合の成功率は 60% なのです (その代わり? 判定が可能であれば最小の成功率は 25 % も有るぞ... あ、技能を取ってなかったら 5% か)。
ただ、Σでは複数回ダイスを振って、そのうちの1回でも成功すれば 良いのですが、 そういう処理だと、実際にどれくらいの成功率になるのかが 想像しにくいんですね。
特に【ShadowRun】 のような、 「複数振って、1個でも成功すればOKよ」式の 判定方法が無かった時期だったことも影響してると思いますけど。
そんなわけで、ダイスを振るまではみんなその判定方法に反対していました。
しかし、慣れてくると、そんなこともなくなりましたけどね。 [an error occurred while processing this directive] [an error occurred while processing this directive]
システムの主要部分に関しては、「これ以上いじるところはない」ということで、 制作終了になることはありえます。 しかし、そこまで行くのには時間がかかるものです。
しかも、「いじるところがない = 完成」というわけではないのです。 例えば、「いじれるところが無い」という場合も有るでしょう。 別の言いかたをすれば、「いじる必要があるのに、そこをいじるとあちこちに 破綻を来たしたり、あるいは影響を与えてしまうためにいじれない」という場合も 有るでしょう。 そうなってしまったら、もう袋小路です。 システム自体が行き詰まっているのです。 その状況を打破するためには思い切った作業が必要になるでしょう。
また、「いじる必要が有るかどうか有るか分からない」とか、 「いじる必要は有るのだが、どこをいじったら良いのか分からない」ということも 有るでしょう。
しかし、良いものを目指しているなら、「遊べているから良い」では駄目なのです。 もっとシビアに作品を見つめてみましょう。 また、製作者にはわからなくても他の人にはその問題点が見えるかもしれません。 公開するなどして、広く意見を求めるようにしましょう。
システムの主要部分に関してはともかく、ワールドや物品のデータに関しては、 製作作業が終わることは絶対にありません。 なぜなら、プレイをするたびに設定ができていくからです。 しかし、そうは言ってもどこかで作業を打ち切らねばなりません。 はたしてどこで打ち切ったら良いのか? こればかりはなかなかわかりません。公開して、寄せられる意見を参考に するしかないのかもしれません。
ただ、あまりに欲張ってもしかたありません。 オリジナルRPG 製作には時間がかかることを理解し、 少しづつ良くしていくしかないのです。 [an error occurred while processing this directive]
まず、一言で言ってしまえば「著作権法は尊守しよう」ということです。 私は良く知らないのですが、オリジナルRPGの中には「XXというRPGを参考にして 作った」というようなものも有るそうです。 確かに参考にすること自体は何の問題も無いのです が、どう見てもその参考にしたというRPG そのものとしか思えないものも有るそうで す。 しかも、「参考にした」と明記してあればまだ良い方で、中にはどう見ても特定 のRPGのワールドや システムに気持ちだけ手を加えた程度にしか見えないのにも関わ らず、「オリジナルだ」と主張しているものまであるそうです。
このような、著作権に違反するような行為はすぐにやめましょう。 法律云々という問題もありますが、それよりもモラルの問題であり、 またあなた自身の心の問題です。 もし、あなたが作ったオリジナルRPGを、誰かがほとんどそのまま 「自分のオリジナルRPGだ」と主張して公開、販売したらどんな 気持ちがするでしょうか? これ以上のことは何も言う必要は無いでしょう。
また、まるで、いくつかのRPGを糊でくっつけたようなオリジナルRPG も存在するそうです。 これらのようなものが本当にオリジナルRPG と言えるのでしょうか? この場合は、先に挙げたコピーの場合よりもモラルの面ではまだましかもしれ ません。 なにせはり付けるという作業を行っているのですから^^; ただ、このような ものは各部分の連結がうまくいっているかが問題です。
何にせよ、いくらオリジナルとは言っても、既に存在するものにどこかしら 似てしまうこともあるでしょう。 しかし、意図してコピーする、しかもそれを自分の製作であるようにいうことは 絶対にやめましょう。 [an error occurred while processing this directive]
このことで、私自身ちょっと気になっていることが有ります。 それは【Σ】 のクラス・システムの ことです。 これは、[an error occurred while processing this directive]のヴァリュー・システムと 似ちゃってるんですよね。
歴史的に言えば、TORGのヴァリュー・システムではなく、 [ ルール・ザ・ワールド] のほうに起源が有って、 Σの能力値と範囲やなんやを合わせた結果、現在のものになったんですけどね。 だいたいクラス・システムをあの形にするとき、まだ私は TORGなんて 知らなかったし (何の証拠も無いんですけどね)。
ルール・ザ・ワールドのほうは、数値が1つ増えると、その意味するところは 倍になっていくんです。 でもそれじゃぁ変化が大きすぎるんで 数値が1つ増えると、その意味するところは 1.5倍にしようっていうのがΣで、それで能力値との関連を合わせてあの かたちになってなっているんです。
だから、「ルール・ザ・ワールドの真似じゃないか!」と言われれば 「その通りです」と頭を下げるしかないのですが、 「TORGの真似じゃないか!」と言われても「心外だ」としか言いようが有りません。 でも、同じようなものになっちゃってるのは事実だし... 何も弁明も証明もできないんですけどね。 [an error occurred while processing this directive]
著作権などということを言わずとも、特定のシステムを参考にすると、 自分では良いもののように思えても、実際には元のシステムの下手な 亜流になってしまうようです。
あなたがなんらかのRPGを参考にしてオリジナルRPGを製作したとしましょう。 そのときに、参考にしたRPGとあなたのオリジナルRPGとを比較してみてください。 どれほどの違いが有るでしょうか? 特にシステムに注意して比較してみてください。 もし、システムがほとんど同じであるような場合、素直に、 「XX用オリジナル・ワールド」 というような呼び方をしたほうが良いのではないでしょうか? また、システムの方への多少の変更であるならば「XX用 ハウス・ルール」 なんて呼びかたのほうが良いのではないでしょうか? あるいは、いづれの場合であっても、「オリジナル・サプリメント」などという 呼び方もできることでしょう。 ためしに、私の友人が作った 【SW用時代劇サプリメント】 に目を通してみてください。 [an error occurred while processing this directive]
【いくつかのハウス・ルール / ハウス・ワールド (in 小林のアーカイブ)】 や 【FreeRPG関連ページのポインター・リスト】 も見てね。
そうそう、ハウス・ルールやハウス・ワールドを募集しております。 URL もしくはそのものを e-mail にて小林までお送り下さい。 [an error occurred while processing this directive]
確かに、最初の内は、既にあるシステムの改変から始めるのも良いと思います。 しかしいずれは、そして公開するならばぜひ本当のオリジナルRPGを製作しましょう!