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これからいくつかの章を通して、このΣを使ってもっと精密なプレイを 行いたい人のために、いわゆる拡張ルールを記しておきます。 この拡張ルールの中から、あなたが必要だと思うルールを抜き出して 使ってください。 もちろん、こんなルールはいらないと思う場合は、これらの拡張ルールを使う 必要はありません。
行為の判定について、若干変更が有ります。基本ルールでは関連能力値の値の 最少のものが基本目標値となっていました。 しかし、この拡張ルールでは、 関連能力値及び健常度のうちで最少のものを基本目標値とします。
何らかの行為の結果が、その行為を終えた後にも影響を及ぼす場合があります。 たとえば、扉が1つしかないような部屋に閉じ込められ、しかも扉の向こう側に 何か重い物を置かれてしまったとします。 このような場合でも、閉じ込められた人はなんとか脱出しようと試みることでしょう。 このような場合の判定を継続効果対抗判定と呼びます。 また、効果をおよぼしている行為の結果を継続効果と呼びます。 [an error occurred while processing this directive]
もちろん、窓からも出られないとします ^^; [an error occurred while processing this directive]
継続効果を及ぼすような行為の場合にも、通常の判定と同様に 判定を行ないます。 あるいは、重しの重さによる継続効果のように、技術などとはほとんど関係の 無いものによる継続効果であれば、その物の重さなどの属性のクラス値を 達成値と考えます。 その時の Class( 達成値 ) を、継続効果対抗判定における継続効果の達成値と考え、 またその時の達成値を、継続効果の健常度と考えます。
また、その判定において失敗するのはおかしいと考えられるような場合、 判定に成功するまで何回ダイスを振っても構いません。 もちろんその回数に従って時間が経過します (1回の判定で1Turn程度)。 あるいは、失敗してしまった場合の追加達成値は 0 だとしても良いでしょう。
次いで、実際の継続効果対抗判定の手順に入ります。処理は戦闘の場合に 準じます。継続効果を戦闘における防御側、継続効果に対抗する側を攻撃側と 考えます。ところで、継続効果そのものはダイスを振りませんし、そもそも能 力値が存在しません。そこで、先に設定した継続効果対抗判定における継続効 果の達成値を、ここでは単に防御側の達成値と呼びます。
さて、攻撃側が判定を行ない (これ自体は、一般判定と同様に行ないます)、 達成値を得ます。次いで、攻撃側の達成値から防御側の達成値を引きます。さ らにその結果を、継続効果の健常度から引いていきます。もちろん、ここで 「判定の達成値から継続効果の達成値さを引いた結果」が0 以下になってしま えば、その後の「継続効果の健常度から引」くという処理は行ないません(こ れは戦闘とは異なる部分です)。そして、最終的に継続効果の健常度が0以下に なれば、その継続効果は打ち破られたということになります。 [an error occurred while processing this directive]
ここで、防御側の達成値を、継続効果における防御側の達成値を、 継続効果を得るための 達成値 のクラス値 としています。 これはちょっとスマートではないかもしれません。 なぜならΣにおいては達成値がそもそもクラス値になっていると 考えているからです。ただまぁ、そういうものとして考えてください ^^; [an error occurred while processing this directive]
では、先に挙げた例での継続効果判定の処理の例を示してみましょう。 まず、70Kg (クラス値12) の重さの石が扉の前に置かれたとします。 すると、継続効果対抗判定における継続効果の達成値は Class ( 12 ) = 8 となります。 また継続効果の健常度は 12 となります。 また、PCの能力値と技能値は次のようになっていると考えます。
+---------------------------------------------------+ | 敏捷値(A)[ 9 ] 教育値(E)[ 7 ] | | 操作値(O)[ 9 ] 知覚値(S)[ 8 ] | | 力強さ(C)[ 10 ] | +---------------------------------------------------+
[技能]---------------------------------------------------------------------+ | 運動(A,C)●..........◎[_2]> < | | | | 忍び歩き(A,S)▲[_2]> < 隠れる(A,S)▲..[_0]> < | | | | 素手格闘(A,C)●[_2]> < 回避(A,S)●▲..[_1]> < 応急手当(E,O)●[_3]> < | | | | 知覚(E,S)●..........◎[_3]> < | | | | 世界知識(E,S)●......◎[_1]> < | | | | 交渉(E,C)●............[_2]> < |
ここでは、石を動かすのに、次の[肉体に関する精 密化]で設定される「持ち上げる」技能の代りに、「運動」技能を使いま す。そして、そのPCは判定を行ない、ダイスの目が8で成功したとしましょう。 すると、「運動」の基本達成値は 9 ですから、それに 追加達成値の 8 を加 えた 17 が、この判定の 達成値となります。ただし、「運動」の上限は達成 値16 まで、([肉体に関する精密化]における「持 ち上げる」を参照してください。上限は300Kg, 達成値16としてあります) と なりますので、結果として判定によって得られた達成値は16 と考えます。
つぎにこの達成値から、防御側の達成値 12 を引きます。すると、16 - 12 = 4 となります。すると、12 - 4 = 8 という計算から、継続効果の健常度は 8 になります。これを何回か繰り返すことにより、いずれは継続効果の健常度 は0以下になることになります。その場合、継続効果を打ち破ったことになり、 この例であれば人が通るのに十分なだけ扉が開いたということになります。
さて、基本ルールにおいて設定されている気迫について、一つ追加するこ とが有ります。基本ルールでは、気迫を込める対象は目標値かあるいは達成値、 さもなければダイスを振る回数でしたが、ここではこれに加え、能力値を一時 的に高くすることも可能であるとします。つまり、健常度を1つ消費する毎に 能力値を1高くできるのです。
この能力値の上昇は、基本的に1ターン間のみ持続するとします。 ただし、その行為が複数ターンに渡って連続する場合には、 その行為の終了までは持続するものとします。 ただし、効果の対象はその行為のみとします。 特に注意をしますが、戦闘に関連して能力値を上昇させる場合は、 必ず1ターンのみの持続としてください。
基本的に、目標値に対する修正値はGMが指示しますが、 それに加えて、プレイヤーも修正値を付けられることとします。 ただし、その場合でもGMの許可を得なければなりません。
もっとも、能力値や技能の数値によって、行おうとする行為が 身についているかどうか等に関しては充分な個人差が得られるでしょう。 そこで、ここではキャラクターの性格や癖による修正値を考えてみます。 性格や癖による修正値は、その性格や癖の強さを考えて最後に示すような 修正値を与えることができます。
もちろん、性格や癖による修正と言っても、その性格や癖が良いほうに働く 場合もあれば、悪いほうに働く場合もあるでしょう。 そこで、最後に示す表では、修正値の上限と下限が設定されています。 ですから、その上限と下限の範囲内ならば、プレイヤーは自由に修正値を 宣言してください。 ただし、プレイヤーが与えた修正値をそのまま判定に使うとは限りません。 つまり、上にも書きましたが、GMの許可が必要なのです。 ですから、プレイヤーが修正値を与えたい場合には、理由と修正値をはっきりと GMに宣言してください。
もっとも、性格や癖による修正値と言うと、悪い方向に影響する場合しか 思い浮かばないかもしれません。 しかし、たとえば、病的に潔癖な人ならば、部屋の中のちょっとした汚れでも 気がつくかもしれません。 あるいは、落ち着きの無い人ならば、周囲の状況について他の人よりも早く 気がつくかもしれません。いろいろと考えてみてください。
ところで、なぜGMの許可を取らなければならないのでしょうか? あまりこういうことは考えたくないのですが、各自が勝手に修正値を 与えられることにしてしまうと、常にキャラクターに有利な方向に修正値を 与えてしまうのではないかという懸念が有るためです。 本当ならば、プレイヤーを尊重し、このような制限は付けたくないのですが、 さまざまなプレイヤーを見てきた上での判断ですので、ご了承ください。
強度 修正値の範囲 ちょっと目立つ ±1 かなり目立つ ±2 病的 ±3