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# なぜオリジナルRPGを作るのか?

そもそも、なぜオリジナルRPGを作ろうと思うのでしょうか? この章ではこの問題を考えてみましょう。 [an error occurred while processing this directive]

## オリジナルRPGを作る理由

オリジナルRPGを作りたいと思う理由としては、 だいたいこの4つ位が考えられると思います。

これらは、私が実際に聞いたことのある理由です。 ですから、この他にもいろいろと理由が有るものと思います。 とは言え、私が聞いたこともなく、考えつかないものについては 考慮のしようが無いので、以下では、 ここで挙げたもの、 それぞれに対して考えて行きましょう。 [an error occurred while processing this directive]

### 簡単につくれそう

確かに、「簡単」と言い切るほどに、思い切り良く作業を行うことも大切です。 しかし、RPGのシステムというのは、GMという強力な裁量者の存在の結果、 煮詰められていなくてもそこそこ遊べてしまうのです。 そのため、オリジナルRPG を作るのは簡単だと誤解している場合もあるはずです 。

しかも、テストプレイでは、製作者自身もしくは製作を行っているグループの メンバーがGMを行なう場合が多いと思います。 そのために、テストプレイでなんらかの問題が発生しかけても、 ルール・ブックには記載されていないにもかかわらず、 しかしデザイナーの持っているイメージや知識を使うことによって、 問題が表面化する以前に解決してしまい、結果として問題を発見できない 場合もあります。

これは、オリジナルRPG製作における落し穴の1つですが、 この他にも多くの落し穴が存在します。 それらの落とし穴に気が付かず、「オリジナルRPG製作は簡単だ」 と勘違いしている 可能性もあるのではないでしょうか?

ただし、この「GMという強力な裁量者の存在」を前提とし、 GMに何でもかんでもまかせてしまうという思想に基づいたRPGというのも考えられます。 例えば、エンジンやツール・キット (もしくはシェル) と呼ばれる製品があります。 これは判定方法やキャラクター・メイキングの方法 (もしくは指針) など、 基本的な部分のみを用意し、 その世界などは別サプリメントなりGMにまかせるなりしてしまうというものです [an error occurred while processing this directive]

厳密に言えば、エンジンとツール・キットは違うのですが、説明が面倒なので 説明は省略します。 [an error occurred while processing this directive]

もちろん、エンジンで提供される基本的な部分はしっかりしていなければ ならないのですが、 エンジンのように、それ以外はGMに任せるという方法も有るということです。 これなら、世界まで含めて作るよりはいくらかは楽になるでしょう。 いや、特定世界を想定しないだけに、逆に作り難いと感じる人もいるかも しれませんね。 私などは、オリジナルRPGを作り始めた頃以外、エンジンしか作ってないので、 それほど異和感も有りませんが。 [an error occurred while processing this directive]

むしろ、飽きっぽいという私の性格上、 継続がどうしても必要になるワールド制作は、私は非常に苦手です。

このワールド設計とシステム設計の話は、また後ほど触れるつもりです。 [an error occurred while processing this directive]

そうそう、 【オリジナルRPG製作は何が大変?】の [簡単には作れない]でも、 関係したことを書いています。 [an error occurred while processing this directive]

## 作れたらカッコイイ

えと、自分でタイトルを付けておいてなんですが、 何が「カッコイイ」んでしょうか? 実際のところ、製作作業は決してカッコイイと言えるものではありません。 1人で黙々と考えなければならないことも多いのです。 しかも、オリジナルRPG を作ったからといって、評価されるというわけでは ありません。 いや、そもそもあなたが属するグループ内においてさえ、 テスト・プレイにすら興味を持って協力してくれる人が現れないかもしれません。 [an error occurred while processing this directive]

あぁ、そうです。私のことですよ。 どうも以前のサークルにいたときから、あまり積極的には協力して くれなかったし。まぁ、まだ「積極的には協力してくれない」程度だから 良かったんですけどね。誘えば、やってくれたし。 今となっては、いろいろと忙しかったりなんやかやで、 もう協力者は皆無に等しかったりします ;_;)。 [an error occurred while processing this directive]

でもね、「作れたらカッコイイ」と言う人もいるんです。

もしも、製作者自身や仲間内での「オリジナルRPGを作った」 という自己満足と して「かっこいい」と思うのなら、まぁそれは確かに楽しいでしょう。 でも、それではあまりにもむなしいとは思いませんか? あるいはもったいないと思いませんか? オリジナルRPGは、「作った」 ということが重要なのではなく、 「楽しく遊べるか?」ということこそが重要なのですから。 [an error occurred while processing this directive]

私個人としては、その他に、「いかに変なRPGを作ったか?」という 部分が重要な位置を占めていますけどね ^^;。 [an error occurred while processing this directive]

そして、楽しく遊べるオリジナルRPGを作るのはやはり大変で、 その作業は決して「カッコイイ」と言えるようなものではないのです。

もちろん、最近ではオリジナルRPGが、商業ベースの作品として出版される こともありますので、「俺は作家だ」とか言いたい人にとっては、 RPGを作るのもカッコイイことかもしれません。

ただし、何ごとも、結果を得るには苦労が有るということで、 表面だけを見て「カッコイイ」と言っている人がいるとしたら、 その裏側には地道な作業が有るのだということも忘れないようにしてください。 [an error occurred while processing this directive]

私も、本を執筆したことが有りました。もちろん一発屋ですけどね。 その時の経験からも、「出版まで行くのは大変やなぁ」というのを 実感しております。 [an error occurred while processing this directive] [an error occurred while processing this directive]

## 商用RPGには気に入らないところが有る

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### まずは....探せ!

商用RPGに気に入らないところがあるといっても、すぐさまオリジナルRPG製作を 勧めるわけには行きません。 まず、一口に商用RPGと言ってもその数は ハンパではないのです。 ためしに、私が作成している【 商用RPG関連ページのポインター・リスト】 をご覧下さい。 世の中にはこんなにたくさんのRPGが有るのです。 しかもこのポインター・リストにしても世界中のすべてのRPGを網羅している わけではありません。 ある商用RPGが気に入らないとしても、別の商用RPG は調べてみましたか? もしかしたらあなたのイメージにピッタリとはまる商用RPGがあるかもしれません。

もちろん、海外の末訳RPGにまで手をのばしてみるべきでしょう。 「英語は読めない」などと早々とあきらめてはいけません。 「これを機会に英語をマスターしてやろう」くらいの気概を持ってください ^^; 。 もっとも「末訳RPG」と言っても、 英語 (なりなんなり、あなたにとっての 第1外国語) のものが限界でしょうね。 第2外国語なんて、大学を出るころにはもう忘れちゃってるでしょうから...^^;。 [an error occurred while processing this directive]

多分、こういう人がいると思うんですが、 あなたは「英語なんて日本で暮らしてれば必要ない」とか思っていませんか?

私も、高校の時はそう思っていました。 だから、大学に入った時の英語力なんてひどいもんでした。 そういうわけで、アメリカのRPGを知ってから、RPGのルールブックで英語を 勉強したと言っても過言では有りません。 だからね (?) 、未だちゃんとした英語は書けないの... 困ったもんだ。

それに、もしもあなたが理系の学部や学科に進もうとしているのであれば、 少なくとも英語は読めなければなりません。 「英語なんて日本で暮らしてれば必要ない」なんて甘いことは通用しないのです。

また、この文章を読んでおられるかたの多くは、WWWへのアクセス手段を 持っておられるはずです。WWWは世界への扉です。英語程度もできなければ、 WWWに有る多くの情報に手を付けられないのです。 これは非常にもったいないことでしょう。 [an error occurred while processing this directive]

さらに現実的に言えば、英語以外で書かれたRPGを探すのはそれなりに大変です。 現在ではInternet、特にその上でのサービスの1つである World Wide Webなどを 使ってアメリカ以外の国、例えばドイツにどんなRPGがあるのかを調べることも 可能かつかなり容易になっています。 しかしそうは言っても英語以外で書かれたRPGについての情報は、 日本ではかなり手に入れにくい状況であることにかわりはありません。 Inetrnetを使ったとしても世界中のRPGを調べることはさすがに 無理が有ります。 特に、日本語で読めるそのような内容のWeb Pageなどおそらく存在しないでしょう。 英語でよければ【 surge's list】 が、 かなりcompleteに近いと思いますが。

まぁ、その他、あなた自身の能力や経験の問題、コンピューターの技術的な問題も 含めて言葉や文字の問題が有ります。 更にはお金の面でも問題が有るでしょう。 そんなわけで、完全を期すことは不可能であることは自明です。 [an error occurred while processing this directive]

近くて遠い、韓国語が有りますねぇ。 ハングル文字を表示できる環境の人って、少ないでしょう?

もっとも、1998年初頭の状況では、韓国ではまだ商用RPGは登場していない みたいですけど。 でも、オリジナルRPGはいくつか存在しているらしいです。 見てみたいんだけどなぁ....韓国語は私の環境では表示できないし、 それ以前に私は韓国語を読めないし.. 勉強しようかなぁ... [an error occurred while processing this directive]

ですから、まぁほとんどの日本人にとって第1外国語である英語で書かれた RPGくらいは調べてみるというのが現実的かつ妥当な線でしょう。

はっきり言えば、オリジナルRPGを製作することを考えたら、 英語のRPGのルールブックを読むくらいはそれほど 大変なことではありません。 「これで英語をマスターでき、おまけに世界も広がる」というくらい 積極的な考え方でいきましょう。

さらに言えば、世界にはさまざまなフリーRPG、いわゆるオリジナルRPGが 存在します (シェア・ウェアのも有りますし)。 これらにも一応探りを入れてみるべきでしょう。 ためしに、私が作成している 【FreeRPG関連ページのポインター・リスト】 をご覧下さい。 [an error occurred while processing this directive]

### ワールドが気にいらない!

さて、末訳RPGやFree RPGにまで手をのばしてみたが、 やはり気に入るRPGがなかったとしましょう。 しかし、まだまだオリジナルRPG製作を勧めるわけにはいきません。 まず、あなたのイメージにもっとも近い商用RPGを選びだした上で、 そのRPGのどこが、どれくらい気に入らないのかを考えてみてください。

まず、「ワールドは気に入らないが、システムは別に気に入らないわけではない」 という場合を考えてみましょう。 ここでもうちょっと細かく考えますが、ワールドの細部が気に入らない場合、 その部分だけを変更して遊んでみたらどうでしょう? また、ワールドのかなりの部分が気に入らない場合、 あなたの考えているワールドをそのRPGのシステムを使って 実現できないかを考えてみてください。

もちろん、ワールドとシステムは、それなりの関連を持って作られています。 例えば 【 D & D】 を例にとって考えてみましょう。 【 D & D】 は特定のワールドに束縛されていない、汎用ファンタジーRPGです。 現在のRule Cyclopediaにおいては、Appendixとしてガゼッタの情報が 載せられていますが、Appendixということからも分かるように、 それだけに固定されているわけでは無いため、 ここでは汎用ファンタジーRPGとして考えます。 しかし、汎用とはいってもあの魔法システムや、 僧侶は刃物 (というかとがった武器か) を使えないなどなどの制約が有ります。 これらは【 D & D】 が暗黙の内に、 そのワールドを多少なりとも 設定していることになるのです。 つまり、いかなるRPGにおいても、その システムは (もしくは特定のルールは) なんらかのワールドを必ず描写してしまっているのです。 [an error occurred while processing this directive]

まず、全体像を見てみよう --システムのモジュール性--】の [ワールド設定との関係]で また少し詳しく触れます。 [an error occurred while processing this directive]

エンジンの場合、エンジン自体には世界を規定するようなルールは無い方が良いの ですが、現実問題として何らかの判定方法を決めなければなりません。 また能力値や技能値の範囲であるとか、そもそもどのような能力値や技能を 使うのか (これはサプリメントで差し変えられたり追加されることもありますが) も 決めておく必要が有ります。このあたりですら既に非常に概略的ではありますが、 そのワールドを規定してしまうのです。 規定するというよりも、ワールドを見る視点を設定してしまうと言ったほうが 適切かもしれませんね。 例えば、判定方法からしてヒーロー物には 向かないなどの場合が有りえるのです (判定についての周辺のルールやその解釈によって、このあたりはかなり 自由になりますが)。

しかしいずれにせよ、この【 D & D】 の 例のような、非常に根本的な設定を除けば、 始めに設定されているワールド以外では絶対に遊べないなどというRPG は ほとんど無いと思います。 ですから、自分で新しいワールドを作っていくことも決して不可能ではないはずです。 もちろん、ワールドを変更した場合は、その新しいワールドに合わせてシステムにも 変更を加える必要が出てくるかも知れません。 その場合には、次の節のような話になります。

なにより、【シナリオって何?】で 書いたようにワールドというのは、シナリオおよびそれに付随する世界設定として GMやプレイヤーに開かれているのです。 その扉をちょっと広く開けるつもりで、ワールドの置き換えを考えてみるのも 充分に意味の有ることでしょう。

なお、私が作成している 【FreeRPG関連ページのポインター・リスト】 にはハウス・ワールドもいくつか挙げて有りますので、お試し下さい。 [an error occurred while processing this directive]

### システムが気にいらない!

次に、システムが気に入らないという場合を考えてみましょう。 この場合も、やはり他のRPGをあたってみるべきでしょう。 それでもやはり気に入るものが無いのならば、先の場合と同様に、 あなたのイメージにもっとも近い商用RPG を選びだしてみましょう。 そして、そのシステムの細部が気に入らないという程度ならば、 その部分を改変してみまたらどうでしょう。 また、システムのかなりの部分が気に入らないという場合、 これはどうしょうもありません。 オリジナルRPG 製作を考えた方が良いのかもしれません。

ワールドにおいては【シナリオって何?】で 書いたようにワールドというのは、シナリオおよびそれに付随する世界設定として GMやプレイヤーに開かれているのです。 そして、システムもまた、シナリオにおいて発生する状況や、 あるいはプレイヤーの思いがけない行動に対処する方法としての ハウル・ルールとしてGMやプレイヤーに開かれています。 その扉をちょっと広く開けるつもりで、単なる追加的もしくは補助的な ハウス・ルールからもうちょっと先まで足を踏み入れてみることも 充分に意味の有ることでしょう。

なお、私が作成している 【FreeRPG関連ページのポインター・リスト】 や、 【 商用RPG関連ページのポインター・リスト】 にはハウス・ルールもいくつか挙げて有りますので、お試し下さい。 [an error occurred while processing this directive]

### ...で、結局

ともかく、いま遊んでいるRPGに気に入らないところが有るという人は、 自分で オリジナルRPGを作り始める前に、いま遊んでいる (あるいはこれまでに遊んできた) RPGのどこが気に入らないのかを考えてみてください。 その上でいろいろなゲームを試してみる (もしくは、目を通してみる)。 その方が、後々に新しいものを作ることになっても、はるかに作り易いのでは ないかと思います。 つまり、自分が作りたいものについてのイメージが、その作業を通して、 そして他のものと比較することによって、より明確になってくると思うのです。

私個人の感想から言えば、ワールドにせよシステムにせよ、 モジュールの1つ (もしくは2つ) に対する変更 (もしくは置き換え) ですむのであれば、改変というのは考えるに値する選択肢だと思います。 とは言え、後述するカーネルやコアに 対する変更や置き換えとなると、言うまでもなく別の話になってしまいますが...。 また、モジュールを1つや2つ変更する (置き換える) 程度で済まない、 大規模の変更となると、正直な話、新しいゲームやワールドや システムを作り挙げるのと本質的に変わらなくなってしまうように思います。 [an error occurred while processing this directive]

このあたりついては、 【 イメージを固める】の [精密? 手軽?]とか、 【 一般的な判定方法は?】の [判定方法 (処理方法) の一貫性]に もうちょっと詳しく書いています。 [an error occurred while processing this directive]

このように、改変を加えるという方法がいつでも可能というわけではありません。 それであっても、少なくとも一考の価値はあるでしょう。 もしもうまく実現できなかったとしても、そのシステムにどのように手を入れれば 良いのか (あるいは、どのように手を入れてはいけないのか)、 あるいはオリジナルのシステムをどのようなものにすれば良いのかの 手掛かりが得られるはずです。

ところで、ここでは「改変、改変」と言って、商用RPGの改変を 奨励するようなことを書いていますが、実際には、商用RPGの改変で何でも 済むというわけではありません。 RPGのシステムというのは、その中の様々な部分は互いに関連しあっています。 ですから、それらの関連を把握しないままに改変を加えるというのは、 後に大きな問題になる可能性があるとともに、制作者の意図したゲームから 離れてしまい、結果としてゲームに破綻を来す可能性が有るのです。 仮に、それがモジュール1個に対する変更にすぎなくても、 破綻をきたす可能性は残っているのです。

逆を言えば、世界観やシステムを崩壊させない程度の改変ならば推奨でき るのではないかということになります。 しかし、どの程度の改変ならばシステムを崩壊させないのかというのがこれまた 問題でして、この問題が分かるようならば、オリジナルRPGを作れるのではないかとも 思えてくるのです。 また、崩壊させたあと、あなたの考えているゲームに再構成するということも 考えられますが、それってもはや改変とは言えないような気がしますし...

何にせよ、オリジナルRPGを作るというのはかなりの労力を必要とするのですが、 かけた労力に応じたものができる保証はどこにも無いのです。 特に、いわゆる勘所をつかめないうちは、その傾向が強いと思います。 ですから、オリジナルRPG 製作はとりあえず忘れて、改変を行うことで 訓練をつんでみるというのも一つの方法かもしれません。 [an error occurred while processing this directive]

## とにかく作ってみたい

この場合、特に製作を思いとどまらせる理由も、必要も思いあたりません。 とりあえず製作を試みて、勘所をつかんだり、あるいは大変さを味わってみるのも 良い経験でしょう。 [an error occurred while processing this directive]

## なんでそんなにやめさせたいの?

さて、これまで「オリジナルRPGを作るのは大変だよ。やめたほうが良いよ。」 というようなことを言ってきました。 すると当然、「なんでそんなにやめさせたいの?」という疑問が出てくると思います。 そのような質問については、私から逆に質問が有ります。 [an error occurred while processing this directive] 「何でそんなに作りたいの?」 [an error occurred while processing this directive]

なにしろ、オリジナルRPGを作る暇が有れば、その間に何回もRPGのセッションで 遊べるのですよ。 とは言え、最終的には、「作りたいなら作ればいい」としか言いようがないのですが。

それにしても、なぜこれほどオリジナルRPG作成を思いとどまらせるような ことばかり書くのでしょうか? 理由は1つです。オリジナルRPG作成にかかる時間と労力を考えた場合、 はたしてそれだけの労力を払う必要 (あるいは価値) が有るのかどうかが 疑問だからです。 それだけの労力を払うよりも、もっとRPGで遊んだ方が楽しいだろうからです。 あるいは、0から作り上げるよりも、既に存在しているものに変更や追加を 加えるほうが、少ない労力ですむのはあたりまえですから。

もっとも、私のような例外も存在します。 つまり、「オリジナルを考えるのが楽しい」という人もいるわけです。 オリジナルRPGを考えること自体が趣味になっているのならば、 私は人の趣味に口を出すつもりはまったくありません。 [an error occurred while processing this directive]

その人の作品の質については不問にします。 質を問われたら、私自身、何も言えませんから... ^^;。 [an error occurred while processing this directive] [an error occurred while processing this directive]

## でも確実に得られるものも有る

これまで、「オリジナルRPGの作成は大変だ」と繰り返して言ってきました。 とは言え、「そんなに大変なら、作るのはやめよう」と素直に思われ、 この記事を読んでもらうのもやめられてしまうのも寂しいですし、 なにより面白い、あるいは独創的なオリジナルRPGが現われなくなってしまうこと こそ、なによりの損失でしょう。 そこで、少しは (?) 、オリジナルRPG作成の動機を強めるようなことも書くことに しましょう。 [an error occurred while processing this directive]

「お前があんな記事を書いたから、オリジナルRPGを作ろうという人がいなく なっちゃったじゃないか!」なんて言われたらたまりません。

もっとも、それほどの影響力が、この程度の記事に有るとも思いませんが ^^;。 [an error occurred while processing this directive]

で、とりあえずまぁ、オリジナルRPGの作成は大変なのですが、 その大変さを経験すると、ちゃんと得られるものも有ります。 オリジナルRPGが完成すれば (あるいは、ある程度まとまれば)、言うまでもなく、 好みのワールドやシステムで遊べるという利点があります。 あるいは、仮にオリジナルRPGを完成できなかったとしても、 その製作作業を通して得られるものもあります。 ここでは、そのような、製作作業を通して得られるものを挙げてみましょう。

まず、RPG製作がいかに大変な作業かが理解できます ^^; 。 これによって プロがいかに大変な作業をこなしているのかが体感でき、 プロを尊敬できるようになるかもしれません。 あるいは、逆にプロの仕事のあらが目立つようになるかもしれませんが ^^;。

また、新しいシステムの理解が容易になるという利点もあります。 実を言うと、どんなシステムでも基本的な構造はそこそこ似通っています。 似ているというのはちょっと違うかもしれませんが、 構成要素にどのようなものが有るか (ゲームがどのようなモジュールから成り立っているのかと言っても良いでしょう)、 またそれらがどのように関連しているのかなどはだいたいどのRPGでも 同じようなものなのです。 ですから、自分の手を通して様々なルールや数値がどのように関連しているかを 体感することによって、新しいシステムでもその基本構造とか関連を理解し 易くなるようです。 これについては、また後で触れましょう。 [an error occurred while processing this directive]

「ゲームがどのようなモジュールから成り立っているのか」 については、【まず、全体像を見てみよう --システムのモジュール性--】を参照してください。 [an error occurred while processing this directive] [an error occurred while processing this directive]

## オリジナルRPGは遊ばれているのか?

私が作成している 【FreeRPG関連ページのポインター・リスト】 に目を通してみてください。 そこに挙げてあるだけでも、数多くの オリジナル RPG が存在します。 しかし、ほんとうにこんなに多くのオリジナル RPGが遊ばれているのでしょうか?

私の想像にすぎませんが、もしかしたら オリジナル RPG を遊んでいるのは、 それを作っている作者やグループの周辺だけなのではないでしょうか?

もちろん、若干の例外は有りますけどね。 例えば、 FUDGE というオリジナル RPGは、 商用RPGとしても出版されており、 また FUDGE に基づいた 商用RPG やサプリメントもいくつか出版されている ようです。 そしてももちろん、多くの人に Free版 FUDGE】 、 商用版 FUDGE】 ともに遊ばれているようです。

また、オリジナル RPGと商用 RPGの垣根も低くなっています。 これはおそらくひとえに Internet 、それも World Wide Web の普及の影響だと 思います。 WWW上では、現在では商用RPGのβバージョンやサンプル・バージョンが 無償で 公開されています。 まぁ、これらは、いわゆるオリジナル RPGとはちょっと違いますけどね。

話を戻しましょう。 そもそも、オリジナルRPGに興味が有る人がどれくらいいるでしょうか? 私は非常に少ないのではないかと思うのです。 またオリジナルRPGを作っている人でも、他人の作っているオリジナル RPGを遊んでみようという人がどれくらいいるでしょうか? いや、別に責めているわけではありません。 オリジナル RPGを作っている人は、自分が作成しているRPGのことで 頭が一杯に近いと思いますから。

例えばコンベンションで「オリジナル RPGです。やりましょう。」と 言っても、どれくらいの人が集まってくれるでしょうか? どうも私の場合はなかなか集まってくれません。 [an error occurred while processing this directive]

もちろん、これは私個人の環境の問題にすぎないのかもしれません。 あるいは、単に私のプレゼンテーションのしかたが悪いだけなのかもしれません。

また、私は「システムに興味が有る」のですが、 一般にRPGを遊んでいる人は「ワールドに興味が有る」ということも 影響しているでしょうね。 [an error occurred while processing this directive]

もちろん、オリジナル RPGを作っている人が所属しているサークル内では、 そのオリジナル RPGもある程度遊ばれているでしょう。 ですから、 「何であれオリジナル RPGを遊んでいる人」という条件であれば、 ある程度のプレイ人口が有ることになるでしょう。

しかし、私が言いたいのは、そういうことではありません。 「自分のとこで作っているオリジナルRPG以外のオリジナルRPGを遊んでいる 人達はどれくらいいるのだろうか?」ということです。

仮に、私の想像通り、上記の意味で「オリジナルRPGを遊んでいる人」がほとんど いないのであれば、何のためにオリジナルRPGを作り、また WWW や パソ通で 公開するのでしょうか? また、オリジナルRPGを公開する人は、どういう気持で公開するのでしょうか? [an error occurred while processing this directive]

私個人について言えば、「こんなことやってます」という程度の気持です。

Δ】 については「こんな変なの思いついた」という気持も入ってます。 [an error occurred while processing this directive]

これは言ってしまえば、自己満足のためとしか言いようが有りません。

ただ、「自己満足」とは言っても、前にも言いましたが、 好みのワールドやシステムで遊べるようになります。 その他に、ワールドやシステムについての理解が深まります。 後者について言えば、これはよりよいプレイのための助けになるはずです。 ですから、決っして悪い意味での「自己満足」ではないようです。 ですから、オリジナルRPGを作る人にとってはオリジナルRPGを作ることは 決っして無駄ではないことが分かります。

では、オリジナルRPGを作る人以外にとってはオリジナルRPGはどういう意味が 有るでしょうか? もちろん、遊ぶRPGの選択肢が増えることになります。 しかし、それ以外に何が意味が有るでしょうか?

というのも、商用RPGは、ある意味で「面白い」と保証されているような ものです。つまり、製作者や出版社は、「これは売れるはずだ」という 見通しのもとで、発売しているわけです。 その見通しは何に基づいているかと言えば、一言で言えば 「そのRPGが面白いかどうか」に基づいているはずだからです。 [an error occurred while processing this directive]

「そのRPGが面白いかどうか」と言っても、いくつもの要素が考えられます。

1つはそのワールドの問題が有るでしょう。 例えば、特定の小説などをもとにした RPGであれば、その小説のファンには「面白い」と思われるであろうという わけです。 [an error occurred while processing this directive]

しかし、オリジナルRPGについては、若干の例外を除いて、そういう 保証は有りません。 製作者がみずから「面白い」と言っても実際には何も保証を与えません。 なぜなら、言うまでもないことですが、自分で作ったものを 「面白くない」と言う製作者は、まずいないからです。 [an error occurred while processing this directive]

例えば、Internet (News や WWW) 上での評判というのは一種の 保証になるでしょう。 そして以前にも挙げた FUDGE というオリジナルRPGは Internet 上で良い評判を持っているオリジナルRPGの1つです。 [an error occurred while processing this directive]

「面白い」ことの保証が何も無い、オリジナルRPGを遊んでみるということは 一種の冒険です。なぜなら、ルールブックを読む時間、セッションにかかる時間で、 「面白い」ことが保証されているRPGを新たに (もしくは継続して) 遊ぶことができるからです。 はたして、オリジナルRPGを作っている人の周辺やグループに属する人以外の人が、 オリジナルRPGを遊ぶ理由が有るでしょうか?

あぁ、話がまとまりません。 言いたいことをここらでまとめましょう。 オリジナルRPGを作っている人は、自分が作っているもの以外のものにも 興味を持って、オリジナルRPGの世界を広げて行きましょう。 あるいはオリジナルRPGを作っている人を知っている人も、 あなたの友人を助けるつもりで、オリジナルRPGに少しは興味を 持ってください。 それ以外の人も、できれば話のタネという気持でも良いですから、 ぜひオリジナルRPGを試してみてください。 [an error occurred while processing this directive]

って言ったって、この記事を読んでくれてる人は、きっと オリジナルRPG作成に興味が有る人だろうから、 あんまり意味ないなぁ。 [an error occurred while processing this directive]

最後にまた、私が作成している 【FreeRPG関連ページのポインター・リスト】 へのリンクを挙げておきましょう。 なお、このリストに入っているもの以外にも多くのオリジナルRPGが有るはずです。 そういうオリジナルRPGを御存知のかたは、是非私まで御一報ください。


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