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[an error occurred while processing this directive]このΣ-System (以下Σ) は、小林 聡 (P.N. 宮沢 弘 (みやざわ ひろむ)) が 豊橋技術科学大学SF研究会の協力のもとに作成したオリジナル汎用RPGシステムです。 汎用であることを第一の目標として制作を続けて来ましたが、 この第3版になってやっと、そこそこ達成できたと思います。
また、汎用であることとともに、 初心者の方々でも楽しめるようなシステムにすることも目標として来ました。 そのため基本的な部分では、簡略かつ可能な限り統一の取れたルールを採用し、 ルールの理解には最小限の労力ですむように配慮したつもりです。
さらには、簡単、統一的というだけでなく、 リアリティーに関しての私なりの考えも積極的に取り入れています。
それでは、このΣという名称の由来について触れておきましょう。 このΣ-Systemは、 [Si]mple & [G]eneric [Ma]stering Systemの 略となっています。
このΣは汎用RPGシステムであり、ここで紹介するものは その基本システムです。 そのため、実際にプレイするためには、 様々なデータ等を含んだサプリメントを用意する必要があります。 現在は、そのようなサプリメントとして、以下のものが用意されています。
これらも含め、また何となく考えているものも含めた 【サプリメントのリスト】もご覧ください。 [an error occurred while processing this directive] 現時点では、Σ System全体 の改訂作業中であるため、 これらのサプリメントをそのまま使用できるとは限りません。 [an error occurred while processing this directive]
さて、RPGという遊びが生まれてからもう20年以上が経ちます (この20年を「もう」と言うか、それとも「まだ」と言うかは、 人によりけりでしょうが……)。 日本でも既にRPGは遊びとしての市民権を得たかのように思えます。 多分、RPGという言葉を聞けば、大体の人が「あぁ、あれか。」と思い浮かぶものが あるでしょう。 しかし、その場合のほとんどが、コンピューターゲームのRPGではないでしょうか?
私がここで紹介するものは、コンピューターRPGとはまったく違う遊びです。 確かに同じ 「RPG」 とは言いますが、コンピューターRPGとはまったく 別物であることを頭に入れておいてください。
では、私がここで紹介しようとしているRPGとはいったい何なんでしょうか? 耳慣れない言葉かもしれませんが、「テーブル・トーク RPG」と呼ばれるものです。 コンピューターRPGも、実はテーブル・トークRPGから生まれたものなのです。 それでは、テーブル・トーク・RPG (以下 RPG) を初めてやってみようと思っている 方のために、まずRPGとはどのような遊びであるか紹介しておきましょう。
よく聞く説明ですが、RPGとは「Role Playing Game」、 直訳すると「役割を演ずるゲーム」となります。 と言ってもこれだけでは何も分かりませんね。私にも分かりません。 もっと分かりやすい説明を努力してみましょう。
まず、RPGをプレイする人 (以下 プレイヤー) は、そのRPGの世界に自分の分身 (以下 キャラクター。特にPC) を持つことになるのです。 そしてRPGとは、プレイヤーがPCを演ずるゲームなのです。 つまり、プレイヤーは自分のPCに、自分自身では体験できないような 冒険を行わせ、またPCの体験を自分の体験として想像して楽しむ 遊びこそがRPGなのです。 普通のゲームのような勝ち負けがあるわけではなく、自分達で物語を作り出し、 その物語を楽しむゲームなのです。 ようするに早い話が、「ごっこ遊び」なのです。
しかし、この世の中に自然法則が有るように、PCの生きる世界にも 様々な決まりが有ります。 その決まり (その世界での自然法則と言うのが正確かもしれません) を、 私達プレイヤーに分かる形に表現したものが、ゲームのルールなのです。
また、RPGを行う際には、ゲームマスター (以下 GM) という役割を果たす 人が、プレイヤーの他に一人必要です。 このGMとは、プレイヤーがPCにどのような行動を行わせたいかを宣言した 場合、その行動が成功したか、あるいは失敗したかを判定する役割等を果たすのです。 いわば、ゲームの世界の『神』とでも言うべき役割を演じているわけです。 もし、『神』という言葉が強すぎるなら、『審判』だと言いましょう。 判定の他にも、ゲームの話の筋を決めたり、ゲームを進行させたり、 PCの周囲の状況を描写したり、モンスターやPC以外のキャラクターを 演じたりと、いろいろな役目を果たさなければなりません。 もちろんGMは大変な仕事ですが、それだけにやりがいのある役割です。
また、RPGは冒険の過程を楽しむゲームですから、 その冒険が楽しくなるならば、ルールを無視してもかまいません。 無視するにとどまらず、変更してしまってもかまいません。 つまり、楽しむためなら何をやっても良いのです。 RPGには「絶対」という言葉は存在しないのです。
いや、たった一つだけ「絶対」という言葉が有ります。 RPGにおいては、そのセッションに参加している人の全てが楽しめなければなりません。 そのためには個人の楽しみを犠牲にしなければならないことも有りえます。 しかし「個人の楽しみ」を犠牲にしても、「全体の楽しみ」を優先したほうが、 結果としてもっと楽しいセッションになります。 この「セッションに参加している人の全てが楽しめなければならない」という ことが、RPGにおける唯一の「絶対」と言っていいでしょう。
これで少しはお分かりになっていただけたかとも思いますが、 コンピューターRPGと、ここで紹介するテーブル・トーク・RPGとはまったく 別のものです。 コンピューターRPGと言えば、とにかく敵を倒していけば良いというタイプのものが 多いのですが、テーブル・トークRPGではそうではありません。 もちろん、そういう形式の物語もできますが、それだけではないのです。 GMの想像力しだいで、いかなる冒険も体験できるのです。 たとえば、探偵になって難事件を解決するなんてことだってできるのです。 あるいはスーパー・ヒーローになって悪者をやっつけることだってできるのです。
そして、何より良いのは、コンピューターRPGのような行動の制限が 存在しないことです。 プレイヤー (と言うよりも、PC) は 「自由」なのです。 何をしても良いのです。 GMはそのプレイヤー (PC) の自由な行動に対して、不条理な制限を 設けることだけは、絶対にしてはいけません。 そして、プレイヤーは自分自身でいろいろと考え、自由に行動を宣言 (プレイヤーの 宣言 = PCの行動) して良いのです。 RPGの信条は 「自由」 です。 ルールはGMをいかなる形においても制約することはありません。 それと同様に、GMはいかなる形においても、プレイヤーの宣言する行動、 つまりはPCの行動を制約してはいけないのです。
ただし、ここで気を付けなければならないのは、PCの行動に制約は 無くとも、その行動のおとしまえはきちんとPCにとってもらう ということです。 たとえば、どこかでPCと敵対するモンスターと出会ったとしましょう。 そのような状況においてもPCの行動は自由です。 もちろん、その場で寝ることだってできます。 しかし、もしもPCがそのような状況で寝てしまった場合、 当然の結果として、そのPCには死んでもらうことになるでしょう。 GM、プレイヤー共に、このことにだけは気をつけてください。 『自分の行動の責任は、自分で取る』。それだけがGMとプレイヤーにかせられる 唯一の制約でしょう。
それにしても、RPGを言葉で説明するのは非常に困難な作業です。 RPGに限らず何事もそうだと思いますが、RPGに関する本を何冊読んでみたところで RPGの楽しさが分かるものではありません。 RPGを味わうには、RPGを実際にやってみるしかないのです。 そして、RPGに興味を持っている人達に私が言えることはただ一つしかありません。
[an error occurred while processing this directive] 「RPGは、絶対におもしろいよ!!」 [an error occurred while processing this directive]
それでは、以下にΣの基本システムをお届けします。 なお、以下のシステムはこのゲームを行うにあたって 「絶対」 というものでは ありません。 GMは、以下に示すシステムの中で面倒だと思うようなものはどんどん省いたり、 簡略化してかまわないのです。 逆に、もっと精密にしたいと思うならもっと精密にしてかまいませんし、 なにか良くないと思うようなことがあるなら、 その部分をどんどん改良してみてください。 自由こそがRPGの真髄です!!
RPGに関しては、ここではもう何も言えることはありません。 もっと詳しく知りたい方は、様々な雑誌や書籍を調べてみてください。 【私家版 Advanced】の 【Role Playing Gameってなに?】も、 少しは参考になるかもしれません。よろしければご覧ください。
このΣ-Systemも第3版です。振り返ってみれば、 1991年の1月から作り続けているわけです。 また、改訂を重ねる毎に、よりよいシステムに成長しているのではないかと 自負しています。もっとも、これは私がそう思っているだけかもしれませんが。
今回は、今までに発表されているサプリメントから、 多少のルールを基本システムに引き込みました。 具体的に言えば [ForeRunner] から持って来た魔法に関するルールがそれです。 また、爆発物や、射撃武器に関するルールも多少拡充しました。 その他、さまざまな計算を原則的にすべてクラス・ベースにしました。 この、最後の変更を目的に第3版を作成したようなものです。
この 3.5版においては、主に3つの作業を行ないました。 1つは、[Micro & Mega]の Σ-Basic System への導入です。 2つめは、肉体的な能力の処理方法の改訂です。 そして3つめは、ルール・ブックの構成の見直しです。
肉体的な能力の処理については、 これまで「どの程度のことをやりたいか」を基準に 処理をしていました。 しかし、これはあまり評判が良くありませんでした。 また、他の判定との一貫性も崩れていましたし。 そこで、「どの程度のことができたか」ということを表現するルールに改訂しました。
これらの改訂により、Σの完成度はまた一段と高くなったと思います。 [an error occurred while processing this directive]
「完成度が高くなった」って、何回言ってるだろう...? ^^; [an error occurred while processing this directive]
以下において、「*」および「*」は、掛け算を意味します。また、計算に おいて小数が現れた場合、可能な限り最終結果を得るまではそのままで計算し てください。そして、最終的には、四捨五入して下さい。
「min(X,Y,Z)」 という記法を使うことが有りますが、これは Xと Yと Zの 内の最少のものという意味です。
「Class(X)」という記法は、X という具体数のクラス もしくはクラス値を 得ることを意味します。この処理を逆変換と呼びます。
「Definite(X)」という記法は X というクラスもしくはクラス値から具体 数を求めることを意味します。この処理を変換と呼びます。
具体数とかクラスとかクラス値については【Σ- Systemで一番大事な事柄】を読んでください。